最新記事

SNS

誘惑に負けない「脳」はつくれる 「スマホ中毒」のメカニズムと治療法

2021年12月16日(木)18時21分
flier編集部
ソーシャルメディア

metamorworks-iStock

<1日中スマホが手放せない人、SNSが気になって仕方がない人......。現代を代表する「依存症」の処方箋となるflier編集部イチオシの3冊を紹介>

数多くの本を紹介し、またその内容を要約するサービスを展開している「flier」の編集部がオススメする「要約の達人が選ぶ、今月の編集部イチオシ!」コーナー。12月は「依存症」に焦点を当てた3冊を紹介する(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)。

◇ ◇ ◇

「自分は何かの依存症になんてならない」と思っている人ほど、いつのまにかドツボにハマるもの。

何気なく書いたツイートでも、「いいね」がつくとうれしいですよね。

どうにもやる気が出ないときに、ジムに行っただけでエライと思ったりしますよね。

ちょっとがんばってゲームや課題がクリアできたら、昨日より進歩した気持ちになりますよね。

その「前向きな気持ち」が、はからずも自分を壊す怪物のエサになってしまうとしたら? 新しいテクノロジーはよくできているので、私たちをどんどん「その気」にさせます。

気づいたら心と体がボロボロ......となる前に、本日紹介する3冊で依存のメカニズムとその対処法を知っておきましょう!

まずは脳への影響を知ることから

211216fl_smp02.jpg

『スマホ脳』
 著者:アンデシュ・ハンセン、久山葉子(訳)
 出版社:新潮社
 flierで要約を読む

この記事をスマホで読んでいる人も少なくないでしょう。

電車で、街中でちょっと周りを見回してみてください。スマホを眺めている人はたくさんいますね。時間潰しにはちょうどよいですし、いろんな情報が飛び込んできて、おいしいレストランやこれから観られる映画を探すのもお手のもの。豆知識はどんどん増えて、たくさんのことを知った気にもなれます。

スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンさんの世界的ベストセラー『スマホ脳』によると、現代人は「10分に1回スマホに触れている」そうです。1回は15秒程度でも「ちり積も」ですね。自分が1日にどれくらいスマホを見つめているかちょっと考えてみてください。

思い出せない何かが気になったとき、ちょっとした通知が目に入ったとき、ごはんを食べていて手持ち無沙汰だなと思ったとき、友だちとの会話が途切れたとき、なかば無意識的に手が伸びてしまいますよね。

たかがスマホと思うかもしれませんが、1日でスクリーンを見る時間が長いと睡眠が阻害されやすくなる、という研究もあります。はたまた、うつになると主張する論文も。

そう、スマホは確実にあなたの健康な毎日を削っているのです。

そして、依存症は互いに地続きですから、スマホを「依存」の扉として、買い物、タバコ、アルコール、ギャンブルなどほかの依存症に広がっていく人もいます。

スマホがあなたの脳に与える影響について、ひとまず知るところから始めましょう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

東京コアCPI、4月は値上げラッシュで急伸 高校無

ビジネス

アジアの中銀に金融緩和余地、米関税対応で=IMF高

ビジネス

米USTR代表がベトナム商工相と会談、相互貿易進展

ワールド

WTO、EUの訴え棄却 中国の知財ルール違反巡り
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは?【最新研究】
  • 2
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 3
    日本の10代女子の多くが「子どもは欲しくない」と考えるのはなぜか
  • 4
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航…
  • 5
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 6
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 7
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 8
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 9
    欧州をなじった口でインドを絶賛...バンスの頭には中…
  • 10
    「地球外生命体の最強証拠」? 惑星K2-18bで発見「生…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 9
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 10
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中