誘惑に負けない「脳」はつくれる 「スマホ中毒」のメカニズムと治療法
依存症は個人の性格の問題ではない
『僕らはそれに抵抗できない』
著者:アダム・オルター、上原裕美子(訳)
出版社:ダイヤモンド社
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スマホは、まさに新時代の依存対象として認知されるようになりました。
長時間のオンラインゲームや、「ツイ廃」、インスタグラムへの没入といった「SNS中毒」もそのひとつ。こうした、「悪いと感じていながらついやってしまうこと」を「行動嗜癖」といいます。
『僕らはそれに抵抗できない』は、新しいテクノロジーを利用した「依存症ビジネス」に迫った本。そこでは、「依存症は性格の問題ではなく、当人の虚無感などを癒すようにデザインされた環境、プロダクトが関係している」と解説されています。『スマホ脳』でも書かれていますが、多くのヒトが依存しやすい条件が提示されるので、「自分は大丈夫」ということは決してありません。
何かにチャレンジすること、努力が実ること、注目されること。普通に考えれば「良い」ことであっても、いまのテクノロジーはそれへの渇望を異常にドライヴしてきます。
でも、悪いのはテクノロジーそのものではなく、プロダクトそのものでもない、と著者は説きます。「人を依存状態にさせることが目的ではなかったはずなのに」と反省しだす開発者もいるようです。
「新しい依存症」からどう逃れられるのか。どうすれば私たちが依存体質にならずに済むのか。その方法も、この本から学べます。落とし穴にハマる前にぜひ読んでおきましょう。
誘惑に負けない強い脳のつくり方
『最強脳』
著者:アンデシュ・ハンセン、久山葉子(訳)
出版社:新潮社
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『スマホ脳』の著者は、スマホに侵食される恐ろしさを明らかにしただけでは終わりません。
続く『最強脳』では、「書を捨てて街へ出よ」とでも言わんばかりに、アクションを促します。スマホに対抗するには脳を鍛える必要がありますが、脳トレではなく身体を動かすことがいかに効果的か、科学的に解説しているのです。
「えー、でも筋トレとか、ジョギングとかめんどくさい......」と思ったあなた、ご安心ください。運動が得意でない人や子どもでも簡単に取り組める方法を紹介しています。
行動嗜癖を助長する製品、サービスは、これから先もひっきりなしに出てくるでしょう。シンプルに脳の働きを強くしておけば、きっとあなたを守ってくれます。なにせ、『スマホ脳』著者のお墨付きの方法なのですから。
ところで、フライヤーもネット環境を利用したアプリケーションです。「依存」するほどハマったとして、そこで得られるのはリアルで使える知識、ノウハウ、教養なので、きっと脳の栄養になるはず! 「今日もフライヤーでたくさん勉強になっちゃった」と思っていただけるように、これからもがんばって参ります。
flier編集部
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