最新記事

予防法

新型コロナウイルスから身を守る10の方法(科学ジャーナリスト執筆)

2020年2月3日(月)11時55分
ローリー・ギャレット(科学ジャーナリスト)

マスクが売り切れた香港の小売店(2月2日) Tyrone Siu-REUTERS

<マスクは屋外では役に立たない、ドアノブには注意、室内の空気を入れ替える......。30回以上感染症の現場を取材したジャーナリストによる予防措置のポイント>

筆者はSARS(重症急性呼吸器症候群)の流行中、中国と香港でウイルスに感染した患者や医療関係者らに取材した。患者と同じ部屋にもいたが、不安はなかった。どんな予防措置を取るべきか知っていたからだ。押さえるべきポイントは──。


1:外出するときは、手袋(冬用のミトンや屋外用手袋)を着用する


地下鉄、バス、公共スペースにいるときは手袋を着けたままにしておくこと。


2:素手で自分の顔や目に触れない


手袋を外して握手や食事をしたりする場合は、どんなにかゆみがあっても素手で顔や目に触れないこと。再び手袋をするときは、せっけんとぬるま湯で指をこすり合わせてしっかり洗う。


3:手袋を毎日交換する


使用した手袋は徹底的に洗う。湿った手袋は着用しない。


4:マスクは屋外では役に立たない。屋内でもあまり頼りにならない


ほとんどのマスクは、1、2回使用すると古くなる。毎日同じマスクを使うなら、使わないほうがマシ。口と鼻の分泌物がマスクの内側を覆い尽くし、細菌の温床になる。

私自身、30回以上感染症の現場を経験しているが、マスクを着用することはめったにない。その代わり、人混みから離れ、他人から距離を置く。50センチ取ればいい。

誰かが咳やくしゃみをしていたら、ウイルスから身を守るためマスク着用をお願いする。もし断られたら、その人物から1メートル離れるか、その場を去る。

他人と握手やハグはしない。感染症がはやっている間はお互いのために距離を取ったほうがいい、と丁重にお断りする。


5:今すぐ浴室とキッチンのタオルを全て取り換える


家族はそれぞれ自分専用の名前を書いたタオルだけを使い、他の人のタオルに触れないようにする。

タオルは週2回洗う。湿ったタオルは風邪、インフルエンザ、そして新型コロナウイルスの温床になる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米プリンストン大への政府助成金停止、反ユダヤ主義調

ワールド

イスラエルがガザ軍事作戦を大幅に拡大、広範囲制圧へ

ワールド

中国軍、東シナ海で実弾射撃訓練 台湾周辺の演習エス

ワールド

今年のドイツ成長率予想0.2%に下方修正、回復は緩
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 10
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中