グリーン水素と3電池連携でパナソニックが実現した、「自家発電設備」が示す脱炭素化への道
「3電池連携」による自家発電で工場電力を賄う英カーディフのパナソニック工場
<カーボンニュートラル実現に欠かせない「グリーン水素」を使い、100%再エネで使用電力のすべてを賄うソリューションを、パナソニックが英国の自社工場に導入>
世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
「3電池連携」で施設の稼働に必要な電力を100%再エネで賄う
150を超える国と地域が2050年という目線で表明しているカーボンニュートラル(脱炭素化)。その一翼を担うものとして期待されている動力源の一つが、燃焼時に二酸化炭素など温室効果ガスを発生しない「水素」だ。しかも風力や太陽光といった再生可能エネルギー由来の電力で水を電気分解して生成する「グリーン水素」なら、製造段階からカーボンフリーを実現できるため、脱炭素化に向けた切り札の1つとして注目されている。
この水素を使った発電装置に燃料電池がある。水素と酸素を化学反応させて、直接電気を発電する装置で、この燃料電池にいち早く取り組んできた企業がパナソニックだ。これまで四半世紀にわたる研究開発を重ね、家庭用の製品として日本と欧州で累計25万台以上の販売実績もある。
企業パーパスとして、「人の暮らしの豊かさの維持向上と地球社会課題の解決、この両立を実現していく」(同社グローバル環境事業開発センターの加藤正雄氏)ことを掲げるパナソニック。具体的には、「安心・安全な暮らしインフラ、一人ひとりに寄り添い、その人にあった暮らしの質の向上、そしてクリーンエネルギーによる脱炭素、循環経済への貢献」を重視するという。
パナソニックではそれらを実現するための取り組みとして、太陽電池と蓄電池、そして高効率な純水素型燃料電池を組み合わせた「3電池連携」により、施設や設備の稼働に必要な電力を100%再エネ(RE100)で賄うRE100ソリューションを推進中だ。
日中の晴天時には太陽光で発電し、曇天時や夜間は燃料電池や余剰電力を貯めた蓄電池を活用する仕組みで、工場等における運用エネルギーの完全脱炭素化システムを構築する。太陽光発電のボトルネックとなる天候問題に左右されずに電力を使用できることに加え、災害時の停電に備えられる利点もある。
2022年4月からは、同社の草津拠点に設置した「H2 KIBOU FIELD」で「3電池連携」による自家発電で工場電力を賄う実証実験を続けている。そこで2年以上にわたり得たデータや知見を基に、2024年12月には海外展開にも大きな動きがあった。
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