最新記事
SDGsパートナー

介護サービスの質向上のための「マジ神AI」 ベネッセ流の介護DX

2024年1月12日(金)15時30分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

機械化や自動化が困難だった介護業界でのDX導入を実現

これまで介護業界は、AIやテクノロジー活用によってサービスの質を高めながら現場の負担軽減が期待される一方で、DX化には高い壁があるとされていた。なぜなら、介護業務には、一人ひとり異なる身体状態やニーズに対応するための高度なスキルや知識、経験が求められるため、一律的な機械化や自動化が難しいからだ。

そうした課題に対し、ベネッセスタイルケアでは一足飛びにDX化を行うのではなく、段階を経た推進を進めてきた。まず人材の育成や環境づくりのメソッド開発からスタートし、日々スタッフが追われていた紙の記録業務のデジタル化や、独自の業務支援システムを開発。その後、次のステップとして「マジ神」を組み合わせることを着想し、その開発へと進めていった。

「開発の裏にあったのは、『マジ神』の知見や能力を本人だけにとどめるのではなく、そのノウハウをより多くのケア現場に拡げながら、より多くのご入居者様のQOL向上に寄与したいという強い思いです。現場の省力化や合理化のためのテクノロジー活用ではない、ご高齢者のその方らしさにスタッフを導くためのソリューションとして開発を進めた結果、一歩ずつの進化と強い思いの追求が、他にはないAIソリューションの実現へと至りました」と、祝田氏は語る。

2023年11月の時点で、全介護付きホーム261拠点(介護付有料老人ホーム)に「マジ神AI」の導入を完了し、2024年度には89拠点の全住宅型有料老人ホームへの導入拡大を目指しているという。

ベネッセスタイルケアが運営する高齢者向けホーム

ベネッセスタイルケアが運営する高齢者向けホーム。現在AI活用を率先して進めている

日本は超高齢化社会の進行と、少子化による労働力の減少が同時に発生している状況だが、高齢化に対応するためには、介護職員の人材不足解決が不可欠だ。そうした中で、AIによって高度な技術を必要とする介護人材育成を支援するプログラムは、日本の介護問題の解決の一助となることが期待できるだろう。

【関連記事】日本の大人は「学ばない」?...リスキリング事業の拡大が示すベネッセの「変革」|PR

20250225issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年2月25日号(2月18日発売)は「ウクライナが停戦する日」特集。プーチンとゼレンスキーがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争は本当に終わるのか

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中