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性犯罪

「だれにも言っちゃだめだよ」になぜ子どもは従ってしまうのか...集団の性被害を防ぐために気を付けたいこと

2025年3月26日(水)17時38分
櫻井 鼓 (犯罪心理学者、横浜思春期問題研究所副所長)*PRESIDENT Onlineからの転載

ここで改めて、「触(ふ)れる」「触(さわ)られる」ということについて考えてみたいと思います。たとえば、だれかと談笑している最中に、ちょっと相手の腕に触れる、あるいは相手から触られる、というような経験をしたことがみなさんにもあるでしょう。ただし、それをどんなふうに感じるかは、人によって温度差があるのではないでしょうか。

触られてもあまり気にしないという人もいるかもしれませんし、「触られた」とそのことについて意識する人もいるかもしれません。


性的部位ではなかったとしても、ほんの少しだけだったとしても、性別を問わず、接触するというのは侵入(しんにゅう)的になり得る行為なのです。このシーンのような場合に限らず、自分の考えと他者の考えとが異なるシチュエーションはあります。

異なっていることが悪いわけではありません。相手の感覚や意見を尊重しつつ、自分自身からわき起こる感覚や考えも大切にしてほしいと思います。


newsweekjp20250321121734-1827066b097ef979328d5f825f916e788ea2eb3b.jpg櫻井鼓『「だれにも言っちゃだめだよ」に従ってしまう子どもたち』(WAVE出版)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
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