DEFENDERの日本縦断旅がついに最終章! 本土最南端へ──歴史と絶景が織りなす5日間
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この日は雪が降り注ぎ、雲仙の山々は白銀の世界へと姿を変えていた。荒涼とした雲仙地獄では、うっすらと雪化粧した地表から立ちのぼる湯煙が幻想的な風景をつくり出し、大地の鼓動を直に感じさせる。
火山活動によって形成された荒々しい地形と、かすかに降る雪が織りなす光景は、冬の雲仙がもつ独特で絶妙な美しさを湛えていた。
DAY2の締めくくりは、有明海に臨む島原港から熊本へと向かうフェリーの船旅。約1時間の航海で、DEFENDERとともに夕暮れの有明海を渡り、熊本の地に降り立った。陸と海を縦横無尽に駆け抜けた一日が、静かに幕を閉じた。明日からは、大地の息吹を感じる熊本の旅が始まる。
DAY3 阿蘇の広大な地形を駆ける
DAY3の早朝、熊本市街を出発したDEFENDERは約1時間30分かけて阿蘇外輪山へと向かう。
最初の目的地は、阿蘇外輪山の北東部を貫く全長約45kmの絶景が続く阿蘇ミルクロード。その名は、沿道の牧場で生産された牛乳を運ぶ農道として整備されたことに由来する。
広大な草原地帯を縫うように走るこの道は、ゆるやかなカーブと大小の起伏が続くワインディングロード。その変化に富んだ地形を、DEFENDERは余裕の走りで優雅に駆け抜けていく。
冬枯れの草原が朝日に黄金色に輝き、遠くに見える阿蘇五岳のシルエットが、この地ならではの壮大な風景を描き出していく。
阿蘇ミルクロードを抜けると、阿蘇北外輪山の最高峰となる標高約936mの大観峰に到着。世界最大級のカルデラを持つ阿蘇の地形を一望できるこの展望所からは、息を呑むような360度のパノラマが広がる。
眼下には広大な阿蘇カルデラの内部に広がる田園風景、遠くには九重連山までもが見渡せる。なかでも最大の見どころは、根子岳、高岳、中岳、杵島岳、烏帽子岳からなる五岳が描く大らかな稜線。まるで横たわる仏陀の姿(涅槃像)のように連なる山々の佇まいは、阿蘇ならではの荘厳な雰囲気に包まれていた。
そこから約40分のドライブで、たどり着いた標高約1,100mの草千里ヶ浜は、約3万年前の火山活動によって形成された火口跡に広がる直径約1kmの広大な草原だ。1月末のこの日は一面の銀世界と化し、噴煙を上げる阿蘇中岳を背景に、白銀に覆われた大地が幻想的な風景を生み出していた。
阿蘇のダイナミックな景観を堪能すると、DEFENDERは熊本市街に戻り、加藤清正が築いた熊本城へ。天守閣前に大イチョウがあったことから、「銀杏(ぎんなん)城」の愛称で親しまれるこの城は、日本三大名城のひとつであり、6階建ての大天守をはじめとする堂々たる城郭群を擁する。