フィッチ、パキスタン外貨建て格付けを「Bマイナス」へ引き上げ

格付け会社フィッチは15日、パキスタンの外貨建て信用格付けを「CCCプラス」から「Bマイナス」へ引き上げた。1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[イスラマバード 15日 ロイター] - 格付け会社フィッチは15日、パキスタンの外貨建て信用格付けを「CCCプラス」から「Bマイナス」へ引き上げた。ともに投機的な格付け。格付けを引き上げたのは、財政赤字の縮小が進む可能性が高まったと判断したため。
フィッチは、パキスタンが構造改革を実施し、国際通貨基金(IMF)から融資を受けやすくなる見通しが強まったことも格付けを引き上げる一因になったと説明した。世界貿易を巡る緊張感の高まりは圧力となるものの、パキスタンは輸出依存度が低く、市場での資金調達も少ないため、リスクが和らぐとの見方を示した。
パキスタンは2023年5月にインフレ率が過去最高を記録して以来デフォルト(債務不履行)の瀬戸際にあり、外貨準備高も減少し始めていた。しかし、IMFによる70億ドル規模の救済プログラムを背景に、足元では状況がやや改善している。
IMFは今年3月、新たに13億ドルの支援を実行することでパキスタンと合意した。