朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
Scientists Warn of Aging Effects of 'Harmless' Breakfast Foods
「超加工食品の摂取量が多いと、健康に悪影響を与えるだけでなく、老化そのものを加速させる可能性があることを示しています。これらの食品の栄養価の低さを超えた相関関係をデータは示しています」
ただし、その関連性の背後にある正確なメカニズムはまだ明らかにはなっていない。これらの食品は栄養バランスが悪いだけでなく、糖分、塩分、飽和脂肪やトランス脂肪が豊富で、さらに加工によって食品そのものの構造が変わり、栄養素や繊維が失われることを共同執筆者で栄養疫学者のマリアラウラ・ボナッチオ氏は指摘する。
「グルコース代謝や腸内細菌叢(腸内フローラ)の構成や機能など、一連の生理的機能に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、これらの製品はプラスチック包装されているため、それも体にとって有害物質の媒介物となっていることが挙げられます」
重要なのは超加工食品が、私たちが考えているような鮮やかな色の添加物が加えられた炭酸飲料や、保存添加物の入っている加工肉だけではないということだ。
パン、フルーツヨーグルト、砂糖入りのシリアルなど、一見、無害に見える製品も生物学的老化の加速に関連しているとして、共同執筆者で疫学・予防研究ユニット長であり、LUM大学の衛生学教授のリチア・ヤコヴィエッロ氏は次のように述べる。
「栄養価の高い加工食品であっても、超加工食品と分類すべき製品もあります。ですから、食品加工の度合いに注目した食事指導の必要性があるのです。本研究は、現在の食事に関する推奨事項を再評価する必要性について改めて提起するものです」
【参考文献】
Esposito, S., Gialluisi, A., Di Castelnuovo, A., Costanzo, S., Pepe, A., Ruggiero, E., De Curtis, A., Persichillo, M., Cerletti, C., Donati, M. B., De Gaetano, G., Iacoviello, L., Bonaccio, M., Iacoviello, L., De Gaetano, G., Donati, M. B., Cerletti, C., Bonaccio, M., Bonanni, A., ... Bonanni, A. (2024). Ultra-processed food consumption is associated with the acceleration of biological aging in the Moli-sani Study. American Journal of Clinical Nutrition.
2024年11月19日号(11月12日発売)は「またトラ」特集。なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか。[PLUS]大谷翔平 ドジャース優勝への軌跡
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら