部屋のドアは閉める、「簡単すぎる」でOK...自重トレの「神」が語る「プリズナートレーニング」の真髄
──「プリズナートレーニング」でポール・ウェイドさんご自身が変わったことは何でしょうか? または読者から寄せられる声などうかがえますか。
ウェイトトレーニングや激しいスポーツによって怪我をしたアスリートからは、「生まれ変わった」「怪我を治しながらも、力をつけることができた」という声をたくさん聞いている。
自重トレーニングでは自然な人間の身体の動きを伴うため、他のトレーニングのように関節にダメージを与えることはない。多くのウェイトリフティングの選手は怪我で身体がボロボロになるが、年齢を経ても強く、パワフルで居続けることができる。
私自身、「プリズナートレーニング」に人生を救われた。私は非常に夢中になりやすい人間だ。したがってこのトレーニングに出合わず、他のトレーニングを続けていたら、今頃生きてはいなかっただろう。それだけは確信している。
──あなたにとって、トレーニングの楽しみは何でしょうか? または最初は苦手でも克服したり、得意になったトレーニングはありますか?
誰もが各々に異なる才能や能力があることに気づくだろう。私の師匠であるジョー・ハーティゲンは、鉄扉の角からぶら下がるエクササイズに夢中だった。毎日何時間もぶら下がっていたため、70歳を過ぎても背中と前腕の筋肉、そして鉄のピストンのような指を持っていた。
私はワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップが好きだ。逆立ちのやり方を覚えて40年経った今でも、毎日やっている。しかし、私は背が高いためワンレッグ・スクワットは難しく、スクワットは苦手だった。しかし、今では習得している。いかなるエクササイズであっても、時間さえかければ高度なレベルまでマスターできる。