「確実に痩せられる」とSNSで話題...「夢の痩せ薬」に潜む落とし穴
Weight Drug Rebound
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<糖尿病治療薬による減量はリバウンドのリスク大>
確実に痩せられるとSNSで話題の糖尿病治療薬オゼンピック。保険未加入、高額の自己負担、副作用、品薄などの理由で使用を中止する人もいるが、適切な減量計画がないまま中止するとリバウンドする点は見落とされがちだ。
オゼンピックやウェゴビーといった糖尿病治療薬の使用を中止した場合の影響はいくつか考えられる。
これらの薬の成分であるセマグルチドは、2型糖尿病の治療と長期的な体重管理に使われるGLP-1受容体作動薬。血糖値をコントロールし、満腹感を与えて食欲を抑える作用があるが、薬をやめると食欲が戻ってリバウンドする「可能性が高い」と、肥満の専門家でノースウェスタン大学医学部のロバート・クシュナー教授は指摘する。
「オゼンピックを服用する場合は必ず食生活と運動習慣も健康的なものに改めるべきだ。薬をやめた後も健康的な生活を続けることで体重と血糖値のコントロールにおけるメリットをある程度維持できる」
ニューヨーク最大の医療機関ノースウェルヘルスなどに勤務する形成外科医のデービッド・シェーファーは、薬をやめると食欲が戻ることを身をもって体験した。「以前はピザを半分平らげていたが、セマグルチドのおかげで何口かかじるだけで満腹感を得られるようになった。薬を1回抜いたら満腹感がなくなって、食べる量が増える」
こうした「痩せ薬」には副作用もある。その1つが「オゼンピックフェース」、急な減量に伴って起きる顔のしわやたるみだ。肌の潤いやハリがなくなるのは急激な体重減少によるもので「薬で減った体重が元に戻ればオゼンピックフェースは消える。体重が戻るように顔も元に戻る」とニューヨークのマウントサイナイ病院の皮膚科医で美容整形・臨床研究責任者のジョシュア・ツァイクナーは言う。
ほかにも吐き気、嘔吐、便秘、頭痛、おなら、胸焼けなどの副作用が考えられるが、クシュナーによれば薬をやめれば全て消えるという。