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肩こりや腰痛に悩む人がハマる大きな失敗 「姿勢をよくする」ことが体をゆがませる

2021年7月25日(日)13時35分
大橋しん(理学療法士、アレクサンダー・テクニーク国際認定教師) *PRESIDENT Onlineからの転載

私は理学療法士の資格も取っていたので、アレクサンダー・テクニークを患者さん方のリハビリテーションに活用していこうと考えました。最初は大阪の救急病院にいたのですが、リハビリの技量を認められたことで、神戸の某クリニックに誘われ、そこで理学療法士として8年間勤務していました。

このクリニックにおける私のポジションは、普通の理学療法士と比べるとだいぶ特殊なものでした。言うなれば、難治性の患者専門の「特命理学療法士」。クリニック内に個人ブースを与えられて、難治性の疾患に苦しむ患者さんを回復させるというミッションを担っていたのです。

私のもとに送られてくる患者さんには、大学病院がギブアップするほどの難しい腰痛の人もいれば、原因不明の不定愁訴に長年悩まされ続けてきた人もいます。また、うつ病を合併している人もいれば、交通事故後の首のケガの後遺症で裁判中の人もいます。いずれも複雑な事情があって、通常の治療ではうまく治らず、他の医療機関をたらい回しにされてきたような患者さんばかりです。

つまり、私はそういった「他の病院でお手上げだった方々」を回復させてきたのです。「あのクリニックでリハビリを受けると難しい病気が治る」という評判は口コミで多くの方々に伝わっていたようで、クリニックが混み合い何年も予約一杯の状態になったこともありました。

難治性の患者は姿勢が悪い

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イラスト=『魔法のフレーズをとなえるだけで姿勢がよくなるすごい本』

そうした難治性の疾患に悩む患者さんには共通点がありました。ご想像の通り、姿勢が悪いのです。

姿勢が悪ければ、体の荷重バランスが崩れて関節や筋肉の機能が低下し、内臓や神経、血管が圧迫されます。その結果、多種多様なトラブルがもたらされるのです。みなさんの中にもふだんから肩こり、首痛、頭痛、眼精疲労、だるさ、腰痛などに悩まされている方が多いことでしょう。また、浅い呼吸、動悸・息切れ、胸の圧迫感、手のしびれ、不眠、冷え、むくみ、血行不良、イライラ、落ち込み、便秘、胃腸の不調などに悩まされている方もいらっしゃるかもしれません。

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