ガスマスクを股間にくくり付けた悪役...常軌を逸した『マッドマックス』最新作の正しい楽しみ方
More Madness
2024年6月7日(金)14時30分
フュリオサの宿敵となるディメンタス将軍(中央)の狂気 ©2024 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
今春79歳になったミラーは、既に「第6章」を構想している。ウェイストランドの世界観は40年以上の間、彼の頭の中で生き続けている。一本の作品の成否で、壮大な世界観を語り尽くすことを否定するのは罪というものだ。
『フュリオサ』の中で、下っ端の戦士が待遇改善を求めて上官と交渉し「ウジ虫のマッシュとゴキブリの配給を2倍にしてくれ」と要求する。このセリフの陽気なグロテスクさにこそ、「マッドマックス」の世界からまた新作が生まれるという期待を感じる。
完璧である必要はないし、間違いなく奇妙で特異な世界になるだろうが、今回の2時間半を終えても、私はまだ「お代わり」が欲しい。
FURIOSA: A MAD MAX SAG
『マッドマックス:フュリオサ』
監督/ジョージ・ミラー
主演/アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワーズ
日本公開中