最新記事
寄稿

タワー誕生で選択肢増す新宿、歌舞伎町は進化し続ける東京の象徴だ

2023年10月26日(木)11時30分
※TOKYO UPDATESより転載
東急歌舞伎町タワー

建築家・永山祐子氏が手がけた約225メートルの東急歌舞伎町タワーは、噴水をイメージした斬新かつ流麗なデザインが人々の目を引く

<東京の街歩きを日課とし、取材の機会も多い中で、日々そこかしこで急速に変わりゆく様を感じる。とりわけ大きな変化を覚えるのが、歌舞伎町をはじめとする新宿界隈だ。この街を入り口に、さらに変わりゆく東京のこれからを考えてみる──経済評論家の伊藤洋一氏による寄稿>

厚みを増す「新宿の街」

2023年4月に西武新宿駅近くに誕生した東急歌舞伎町タワーは、変化を続ける新宿の象徴だ。客引きのトラブルや治安の悪化など、かねてより「負の側面」も耳目を集めていた歌舞伎町。しかしこのタワーの出現で、このエリアは大きく変わるのではないか。隣接する800平方メートル超の歌舞伎町シネシティ広場では、音楽ライブやトークショー、パブリックビューイングなど多様なイベントに使われていて、街全体の雰囲気も足を運びやすいものになったように感じる。

TOHOシネマズ 新宿

歌舞伎町にあるTOHOシネマズ 新宿が入る新宿東宝ビル8階の「ゴジラヘッド」は、観光名所にもなっている

 

また、タワー上階からの景色も素晴らしい。2015年の春に新宿東宝ビルに登場した巨大なゴジラも、小さく背中から丸見え。タワー内の2つのホテル両方に実際に泊まり取材したが、眼下に広がる新宿御苑や代々木公園、そして先の国立競技場。東京が緑多き街だと再確認できる。実に壮大で、東京のランドマーク、東京スカイツリーまで一望できる。改めて"東京"に惚れ込む。さらに渋谷方面を見ても、池袋方面を見ても、明治通りの眺めが素晴らしい。しばしばキラキラと輝いている。

この地域は、街としても面白い。タワーから少し北に歩くと、韓国料理、コスメ、韓流タレントをウリとする店が集中しており、大勢の若者たちが集まっている。職安通りと大久保から新大久保に広がるコリアンタウンだ。合わせて見ると、新宿の街が厚みを増した印象だ。

新大久保界隈

コリアンタウンが広がる新大久保界隈。日中の人出も多い

昼も夜も、外国人観光客の需要を満たせるエリアへ

東京に押し寄せる世界からの外国人観光客にとって、新宿はそもそも魅力ある存在だ。街全体が巨大な商業エリア。伊勢丹、小田急、京王などの大手デパートに加えて、家電量販店も軒を並べる。変わる歌舞伎町とコリアンタウン。高層ビル街の西新宿エリアと一体として考えると、かなり広い面積だ。銀座の何倍にも及ぶ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国が報復措置、全ての米国製品に34%の追加関税 

ビジネス

台湾、米関税対応で87億米ドルの支援策 貿易金融な

ビジネス

世界食料価格、3月前年比+6.9% 植物油が大幅上

ビジネス

EUは米国の関税に報復すべきではない=仏財務相
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描かれていた?
  • 3
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 6
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 7
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 8
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 9
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 10
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中