最新記事

グラミー賞

復活したABBAの受賞なるか──2月発表のグラミー賞、知るべき3つのサプライズ

Surprise, Surprise

2022年12月21日(水)14時45分
ジョン・ジャクソン
グラミー賞候補

THEO WARGO/GETTY IMAGES FOR ROC NATION, SAMIR HUSSEIN-WIREIMAGE/GETTY IMAGES, KEVIN MAZUR/GETTY IMAGES FOR NARAS, GARETH CATTERMOLE/GETTY IMAGES FOR ADELE, ANDY CROSS-MEDIANEWS GROUP-THE DENVER POST/GETTY IMAGES, LESTER COHEN-WIREIMAGE/GETTY IMAGES

<約40年ぶりに新作を発表したABBAが候補になり常連カニエ・ウェストはノミネートなしの大異変が>

2023年2月に発表される第65回グラミー賞では、ビヨンセやテイラー・スウィフトやアデル、ケンドリック・ラマーなど、人気アーティストが主要部門で候補入りした。

一方、意外な名前もある。1970年代にチャートを席巻したスウェーデンの4人組ABBAは、約40年ぶりの新曲「ドント・シャット・ミー・ダウン」が最優秀レコード賞などにノミネート。同賞には、ヒップホップ・ソウルの女王メアリー・J・ブライジの「グッド・モーニング・ゴージャス」も候補に挙がっている。

今回のノミネートの注目点をざっと整理しておこう。

■最大のサプライズ

1. ビヨンセとバッド・バニーが歴史的快挙

22年7月に最新アルバム『ルネッサンス』を発表したビヨンセは、グラミー史上最多の同時9部門で候補に。通算ノミネート数も、夫のJay-Zと並んでグラミー史上最多の88となった。

売れに売れたプエルトリコのラップ歌手バッド・バニーは、アルバム『ウン・ベラーノ・シン・ティ』が、スペイン語作品として初めて最優秀アルバム賞にノミネートされる快挙を成し遂げた。

もはや常連の感さえある韓国の男性グループBTSも、Kポップアーティストとして初めて同時に3部門にノミネート。英ポップグループのコールドプレイのアルバム『ミュージック・オブ・ザ・スフィアーズ』に参加した関係で、今年は最優秀アルバム賞候補にもクレジットが入っている。

2. ABBAの驚異的カムバック

2021年秋に約40年ぶりにアルバム『ヴォヤージ』を発表したABBAは、最優秀アルバム賞や最優秀レコード賞の候補に挙がっている。既にロックの殿堂入りを果たしているが、グラミー賞は受賞したことがない。

3. 現役まっしぐらのボニー・レイット

今年最大のサプライズは、73歳のカントリー歌手レイットのシングル「ジャスト・ライク・ザット」が、最優秀楽曲賞にノミネートされたことだろう。レイットはこれまでにグラミー賞にノミネートが26回、受賞は10回している大ベテラン。今年4月の第64回グラミー賞授賞式では特別功労賞生涯業績賞まで受賞しているが、リアルに現役であることを見せつけた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

司法長官指名辞退の米ゲーツ元議員、来年の議会復帰な

ワールド

ウクライナ、防空体制整備へ ロシア新型中距離弾で新

ワールド

米、禁輸リストの中国企業追加 ウイグル強制労働疑惑

ワールド

ロシア新型中距離弾、最高速度マッハ11 着弾まで1
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでいない」の証言...「不都合な真実」見てしまった軍人の運命
  • 4
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 5
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 6
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 7
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 8
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 9
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 10
    巨大隕石の衝突が「生命を進化」させた? 地球史初期…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 6
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 9
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 10
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中