スイスへの米関税は理解不能、対策でＥＵと連携＝財務相

４月３日、スイス政府はトランプ米大統領がスイスに課した貿易関税は理解し難いとし、今後の対応について引き続き欧州連合（ＥＵ）と緊密に連絡を取っていくと表明した。写真はケラーズッター大統領兼財務相。ダボスで１月撮影（２０２５年　ロイター/Yves Herman）

[チューリヒ ３日 ロイター] - スイス政府は３日、トランプ米大統領がスイスに課した貿易関税は理解し難いとし、今後の対応について引き続き欧州連合（ＥＵ）と緊密に連絡を取っていくと表明した。

スイスのケラーズッター大統領兼財務相は、米国が自由貿易とルールに基づく貿易秩序から一段と遠ざかっていることは遺憾だが、現時点では政府として報復措置を計画していないと説明。パルムラン経済相と共に今月の訪米時に米当局者らに懸念を伝えると述べた。

また、３日に欧州連合（ＥＵ）のフォンデアライエン欧州委員長と関税について話し合ったとし、ＥＵの対抗措置によってスイスが影響を受ける兆候はないと説明。記者会見で「フォンデアライエン氏との間で、引き続き緊密に連絡を取り、今後の措置があれば報告し合うことで合意した」と述べた。

さらに、来週のＥＵ財務相会合に出席する意向も明らかにした。

スイスは工業品の関税を撤廃しているが、トランプ氏がスイスからの輸入品にＥＵの２０％を上回る３１％の関税を課したことに当局者らは驚いている。

米国はスイスにとって最大の輸出相手国。一方、スイスは米国にとって第６位の投資国。