スマホメモ:何を、どのアプリで、どうメモれば脳を活性化できるか
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<スマホを「自分の思考基地」として活用すべきだと、博報堂でトッププレゼンターとして活躍した須藤亮氏は言う。「スマホメモ」の分類法から書くべき内容まで、具体的に指南する>
スマートフォンは今や現代人の必需品だ。さまざまな機能があり便利だが、多くの人がまだ、スマホのメモ欄を活用し切れていないと、マーケティングプランナ―の須藤亮氏は言う。須藤氏は大手広告代理店・博報堂に35年勤め、定年後に独立した。
須藤氏の言う活用法とは「人間の知識創造のベース、『自分の思考基地』としての機能」だ。彼は「スマホメモ」なるメモ術を提唱している。
それは、自分の気づきや知見をどんどんスマホにメモしていくこと。脳の記憶だけでは心もとないが、スマホメモならその心配は無用だ。さらには、頻繁にメモを取ることで、考える時間を確保できる利点まであるという。
「インプットして取り込んだ情報を文字として明示し、それをさらに見返すことで熟成、知見化して、アプトプットに生かす。このサイクルを繰り返すことで、脳が活性化しているのです」と、須藤氏は言う。
ここでは、須藤氏の著書『スマホメモ――仕事と人生の質を上げるすごいメモ術』(CCCメディアハウス)から一部を抜粋し、3回にわたって掲載する。第3回では、スマホメモのやり方を詳しく解説した箇所を抜粋する。
※第1回:日経新聞を読み切れなくても「むしろいい」と、トッププレゼンターが言う理由
※第2回:脳を覚醒させ、定年後も時代遅れにならずにいられる「メモ術」
ステップ(1)メモる
では、ここからスマホメモのやり方についてご説明します。
最初にやることは、もちろんメモることです。
でもその前に、メモの格納場所の分類をしましょう。わかりやすいのは、「仕事」「趣味やボランティア」「家庭」の大分類ですが、「投資」でも「不動産」でもなんでもいいでしょう。
仕事ではいろいろなことをやりますから、さらにいくつかに分類していきます。私の場合は、業務や知識の領域別に、「マーケティング」「出版」などに分けたり、担当する得意先や業務別に「インドT自動車」「A書店」「K市」とかに分けています。
分類自体は、精緻でなくても全体に辻褄が合っていなくてもかまいません。情報量が多くなってくるととにかく大変なので、後で自分で引き出しやすい状況をつくればいいわけです。
分類がすんだら、あとは日頃思うことを"ゆるだら"メモするだけ。しばらくはそうしてメモを溜めていきましょう。