北朝鮮、韓国軍機の誤爆で「世界初の核戦争」もありえたと非難
North Korea Puts Out 'First Nuclear War' Warning

誤爆の瞬間。もし北側に落ちていたら核戦争になっていた、と北朝鮮は警告(3月6日、軍事境界線近くの韓国の村) Social Media/via REUTERS
<誤爆事故を現在実施中の米韓合同軍事演習「フリーダムシールド」と関連づけて非難。北朝鮮に対する挑発に警告>
北朝鮮は、韓国が3月6日に北朝鮮との軍事境界線に近い村を誤爆した問題を受けて、「世界初の核戦争」の引き金を引くところだった、と警告を発した。
本誌はこの問題について米国防総省と在米韓国大使館にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。
朝鮮半島の緊張状態は、数十年ぶりの高い水準にある。金正恩総書記率いる北朝鮮政府が弾道ミサイルの発射実験を繰り返していることや、2018年に韓国と結んだ南北軍事合意の効力を昨年すべて停止したこと、北朝鮮がウクライナ戦争でロシアを支援するために兵士を派遣したことなどが原因だ。
北朝鮮は、毎年の米韓合同軍事演習を頻繁に引き合いに出し、国連の制裁対象となっている核兵器および弾道ミサイルの開発計画の拡大を正当化してきた。
こうしたなか6日、韓国軍のF16戦闘機2機が実弾演習中、標的から約8キロ離れた村に誤って爆弾8発を投下。31人が負傷し、民家150棟以上が被害を受ける事故が起こった。
当局は人的ミスが原因だとし、一人の操縦士が離陸前にシステムに誤った座標を入力していたと説明した。もう一人の操縦士が早すぎるタイミングで爆弾を投下した理由については、現在も調査中だ。