「筋トレは朝がいい、30分でいい」総合格闘家がビジネスマンに伝えたいこと
かつての40歳と言えば初老であり(「初老」はもともと40歳の異称)、そこまででなくとも「中年」と呼ばれて間違いのない年齢だった。だが今では、宮田氏に限らず、イチローや三浦知良など、40代・50代になっても現役で活躍するアスリートが増えている。
極端なことを言えば、あきらめない限り人間の体は死ぬまで何らかの形で成長させていけるのです。30代、40代はまだまだ若いと思ってください。「もう歳だ」などと言ってあきらめてしまうのはいくらなんでも早すぎます。(44ページ)
筋トレがビジネスの成功のカギを握る
若い頃のような体を取り戻すために必要なこと、それが「筋トレ」だ。目指すべきは、アスリートのような均整の取れた体であり、ギリシャ彫刻のような自然な肉体。本書では「チーターのような躍動感あふれた体」とも表現されている。
筋トレによって筋肉が付いてくると、まず、見た目が確実に良くなる。整った体型になればスーツを格好良く着こなすことができるし、それと同時に、精神面では自信が育っていく。トレーニングをすると緊張感がほぐれてリラックスできるので、心に余裕も出てくる。
こうした相乗効果によって、肉体的にも精神的にも健康な体を手に入れることができる。そうなれば、ビジネスの現場で求められる「強さ」が自然と備わり、上司や同僚、取引先との「戦い」を有利に進めることができるのだという。言い換えると、健康体でなければビジネスの世界では勝ち抜けない。
だからこそ、「健康体を維持し、冴えた精神を自ら宿す手段として、筋トレほど効果的なものはない」と宮田氏は主張する。整った健康的な体つきで、自信に満ちあふれ、周囲から抜きん出て活躍できれば、その結果「女性にモテる」ことにもつながるのだろう。
効果を最大限に引き出す「高密度トレーニング」
そうは言っても、ビジネスマンは忙しい。そこで宮田氏が勧めるのが「高密度トレーニング」だ。これは、自分の全力の7割を消耗したら、その時点で、その日のトレーニングをやめる。だが、1セットごとの筋トレは全力で行う、というもの。つまり、短時間だけ全力で行うのだ。
こうすることで、自分の力を100%使い切ってしまうことを避けられ、翌日にトレーニングできる余力を温存できる。反対に、長時間にわたって全力を出し切るような筋トレをすると、きついという印象しか残らず、また、体を壊してしまう危険もある。
どの程度が「高密度」なのかと言えば、腕立て伏せや腹筋などを1セットやって、終わった後に3分ほど休まないと次のセットにいけないくらい、というのが目安だという。それくらいハードなトレーニングであれば、1日に30分も行えば、それだけで十分な運動量になるのだ。