米「関税スタグフレーション」の兆候を示す全指標
Five Recession Indicators Now Raising Alarm in the US
インフレ期待
インフレ率はFRB(米連邦準備理事会)の目標である2%に近づきつつあるものの、この傾向が続くとの確信は僅かだ。
ミシガン大学によると、1年先の期待インフレ率は2月の4.3%から3月には4.9%に上昇し、2022年11月以来の最高値を記録した。これは3カ月連続で0.5ポイント以上の「異常な増加」となっている。
コンファレンス・ボードの最新レポートでも、12カ月平均の予想インフレ率は2月の5.8%から3月には6.2%に上昇した。シニアエコノミストのステファニー・ギチャードはこの上昇の背景には、消費者のかかえる「卵などの必需品の高値や関税の影響に対する不安がある」と指摘している。
生命保険および資産運用会社アリアンツ・ライフが実施した1,000人を対象とする最新調査によると、71%のアメリカ人が「今後12カ月間でインフレが悪化する」と予想しており、2024年第4四半期の60%から増加している。