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考えを「言語化する能力」を磨く秘訣は「聞く力」にあった...「相手の辞書を作る」意識で劇的な変化が

2025年3月1日(土)13時37分
flier編集部

2023年にキャリアコンサルタントの資格を取得しましたが、キャリアカウンセリングとコピーライティングは似ています。いずれも対話によって相手の本当の思いや意見を言語化し、思考を整理していく作業だからです。また、相手の言葉の中にすでに答えがある、という発想も共通していると思いました。

相手の言葉には、その人の経験からにじみ出た「いい言葉」が必ずある。コピーを書くためのインタビューでは、それを探しながら聞いていきます。ある自動車メーカーのコピーを書く仕事で、技術責任者の方に開発への想いを尋ねたときのことです。なかなか言葉が出てこなかったので、同席していたその責任者の部下の方に、「上長からよくいわれる言葉」を尋ねてみました。すると、口ぐせが「かっこ悪くなったらもうこのプロジェクトやめるぞ」だというのです。


これぞまさに、車の機能や性能ではない、この人ならではの思い入れある言葉。それがベースになって、「かっこ悪くなったら、やめるからね」というコピーが生まれました。

何気なく使っている言葉の中に、価値ある考えがある。コピーライターの仕事はいかにそれを掬い取るか。その人が何度も使う言葉をもとに、対話によって、その人ならではの意味は何かと深掘りしていく。このプロセスを「相手の辞書をつくる」と呼んでいます。

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