最新記事
キャリア

「自分らしく働く」を諦めないで! 自分の「やりたい仕事」と「強み」は、こうすれば見つかる

2024年3月5日(火)19時03分
flier編集部

私自身も実体験を通じて、アウェイに身を置くことの大切さを感じてきました。20代後半の頃に、会社員の傍ら、フィリピンの児童養護施設の子供たちを支援する団体のボランティア活動をし、チャリティーマラソンの運営事務局も3年やっていました。広報担当として、HPの文章やプレスリリース作成、SNS投稿をしていたら、言語化や伝え方が上手だねと言っていただいて。おかげで、自分の強みに気づき、自信につながったんです。

ホームでは雑誌の編集記者をしていたので、当然、私と同じように文章を書くのが得意な人たちばかり。だから言語化が強みだと気づけなかったんです。ですが、多様な人がいる環境下で、自分を必要とし、認めてくれる人がいると自信になる。私の場合は、それがWarisを起業するときの支えになりました。

あとは、幅広い年代や職種の人と接するなかで、多様なロールモデルに出会えました。そこで生まれた人的なつながりは、人生の財産になっています。

越境体験というと、副業、ボランティア、外部での学び直しをイメージするかもしれません。それは敷居が高そうですが、石山先生は「(必ずしも)社外に出なくてもいい」といいます。社内での趣味やクラブ活動、組合活動、会社横断イベントの企画に参加するのもいい。普段所属しているチームと違う人との出会いが大事で、ホームとアウェイを行き来すること全般が越境体験なのだと。こう思うと一歩踏み出すときに、気がラクになりますよね。

──今後、組織のあり方も多様化すると思いますが、改めて、どんなマインドセットやスキルをもつ人材が求められるのでしょうか。

企業が求める人材としてキーワードは、「自分を律することができる」ということ。労働人口の減少や年金支給開始年齢の引き上げにより、働く期間は長期化する一方。約50年働くことになり、今後ますます新しい知識やスキルを学び続ける力が問われます。

ところが、ベネッセコーポレーションの「社会人の学びに関する意識調査2023」によると、日本の社会人の約4割が学習経験も学習意欲もない「なんで学ぶの層」だといいます。

これからの時代に問われるのは「学歴」ではなく「学習歴」。まだまだ学ばない人が多いからこそ、常に学び続けている人は、企業でも求められ、仕事を獲得しやすくなります。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

日本は米国の雇用を創出、決して搾取していない=石破

ビジネス

アジア新興国株が急落、トランプ関税で世界的な景気後

ワールド

米国債利回り低下、景気後退懸念で FRB利下げ観測

ビジネス

日経平均が1年半ぶり一時3万1000円割れ、米関税
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ使い回しをやめるまで
  • 4
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 5
    フジテレビが中居正広に対し損害賠償を請求すべき理由
  • 6
    ユン韓国大統領がついに罷免、勝利したのは誰なのか?
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 9
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡…
  • 10
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 8
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡…
  • 9
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 10
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中