「理解できない人」を侮辱しない...「泣き寝入り」しない人たちを批判するのではなく、リスペクトを
担当編集さんが言ってくださったんですけど『82年生まれ、キム・ジヨン』が一つの問いだったとすれば、『リスペクト R・E・S・P・E・C・T』は答えの一つじゃないかって。どうしたら女性が置かれている状況が変えられるのかという答えの一つは、連帯して生き生きと戦う姿にあるんじゃないかと。今どきストレートな運動小説なんて流行らないだろうと思うし、日本で社会運動をやっていたら変なことをしている人だと偏見の目で見られるとも知っていますけど、イギリスにはこういう草の根の運動はたくさんあるし、現実に女性たちが集まって区長を謝らせたりするほどのパワーもある。こういうことが起きているんだと知ったら、日本の人たちも何か一つの答えを見出してくれるんじゃないかなと思いました。これは、泣き寝入りしなかった人たちの話なんです。
日本は社会でも企業のあり方でも、「ボートを揺らすな」という感じがありますよね。でも、ボートは揺らさないと方向を変えることができない。運動をすることや何かを求めて声をあげることって状況を揺らすことそのものだから、「揺らすな」と怒る人たちが必ずいるんだけれど、そうして変われずにいることが、日本が活力を失っている一因なのではないかと思います。揺らすことは元気であり活力ですから。ボートを揺らせ!と言いたいですね。
『リスペクト──R・E・S・P・E・C・T』
著者:ブレイディみかこ
出版社:筑摩書房
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ブレイディみかこ(ぶれいでぃ みかこ)
ライター・コラムニスト。1965年福岡市生まれ。音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996年から英国ブライトン在住。ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で働きながらライター活動を開始。2017年、『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)で第16回新潮ドキュメント賞受賞。2018年、同作で第二回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞候補。2019年、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)で第73回毎日出版文化賞特別賞受賞、第二回Yahoo!ニュース本屋大賞ノンフィクション本大賞受賞、第七回ブクログ大賞(エッセイ・ノンフィクション部門)受賞。著書は他に、『花の命はノー・フューチャー DELUXE EDITION』『ジンセイハ、オンガクデアル──LIFE IS MUSIC』『オンガクハ、セイジデアル──MUSIC IS POLITICS』『ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち』(ちくま文庫)他多数。
flier編集部
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