「今日やること」リストに「明日やるべきこと」を1つ加えるだけで、生活は激変する
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<「やることリスト」はA4で1枚、またはgoogleカレンダーを使えばいい。「先延ばし」から「前倒し」をするためのマインドセットとは?>
エッセイストで翻訳家の村井理子さんは、多数の連載を抱えながら、年に何冊もの翻訳書や自著を出版し、プライベートでは思春期の双子の男の子の親であり、義父母の介護もする主婦でもある。
多くのタスクをこなしているにもかかわらず、穏やかでいる秘訣とノウハウを『いらねえけどありがとう いつも何かに追われ、誰かのためにへとへとの私たちが救われる技術』(CCCメディアハウス)より抜粋する。
A4のペライチが単純だけど効く
やることが多い日々を、可能な限り軽やかに生きるコツを書いた本というのは世のなかに山ほどあって、そんな本のページをめくると様々な工夫が書かれている。
私もそんな本を読んでふむふむと頷いたりして、新しい手法を試してみることも多いが、結局ずっと続けられているのは、ものすごくシンプルな「やることリスト」だけだ。それも、A4の紙にその日のやることを箇条書きにしただけのものになる。
ただ、そんなやらなければならないことの最後に、明日やるべきことをひとつだけ加えておくのが、私のリストの特徴だと言える。これが作業の前倒しに当たる部分だ。
何ごともゲーム感覚でやるのが好きだから、当然、やることリストもどんどん片づけていき、最後に届きそうになったあたりでスピードが上がってくる。リストの最後、翌日の前倒し分の項目が終われば100点満点だ。
こうやって涙ぐましい努力を重ねて、家事も、仕事も、できるだけ前に進ませようとして暮らしている。
ちなみに、スケジュール管理が何よりも苦手な私が試行錯誤をくり返し、最終的に辿りついたのはGoogleカレンダーだった。仕事量が増えてからは特に、これがなくてはどうにもならない。
本格的に使いはじめて数年になるが、便利で助かっている。タイピングに比べて手書き文字のスピードの遅さに苛立つタイプのせっかちな自分にとっては、ベストな選択だったと思う。
かわいいスケジュール帳を持ち歩く生活にも憧れるが、気が短くて最後まで美しい文字を書けない自分の謎メッセージに悩むよりは、高速タイピングですべて解決のGoogleカレンダーのほうが自分には合っている。