まずは「相手を統制する」という考えを手放そう...「やる気に満ちたチーム」の実現法
経営者向けの事例書籍としては『ジョイ・インク』や『社員を大切にする会社』もおすすめです。前者は、「働く喜びの追求」を経営の柱としたメンロー・イノベーションズ社の経営システムから多くの学びを得られます。後者は、「社員第一、顧客第二」というアイデアが5万人を傍観者から変革者へと変えた経営者の自伝で、昔からの大組織も鮮やかに変革できることを教えてくれる一冊です。
『完訳 7つの習慣』
著者:スティーブン・R・コヴィー
翻訳:フランクリンコヴィージャパン
出版社:キングベアー出版
要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)
──読みたくなる本、再読したい本ばかりです! 最後に、斉藤さんの今後のビジョンを教えてください。
今を生きること。自分の強みで、自分より大きなものに貢献することですね。愛社精神を持ち、一人から組織を変えていこうという志を持つスモールイノベーターに寄り添い、本質的かつ実践的なナレッジをお届けすることは、私のライフワークになっています。
ありがたいことに、本書で紹介したメソッドを、hintゼミを通じて、すでに800名以上の方が実践していて、驚くべき事例が生まれています。たとえば、トップダウンで全社のリーダーシップ変革に挑戦している大手金融企業。KPIを刷新し、わずか6ヶ月で成功循環モデルをまわして大幅な売上伸長を実現した大手化粧品企業。巨大な伝統的組織を、現場から変え始めている大手電機メーカーなど、枚挙にいとまがありません。
誰もが参加できる、生涯の学びの場をつくりたい。幸せな組織をつくりたいとがんばる人たちの一助となりたい。ということですかね。もう年なので、ややこしいことは考えず、自分の思いに純粋に生きるようにしています。なので、とても幸せです(笑)。
斉藤徹(さいとう とおる)
起業家、経営学者。ビジネス・ブレークスルー大学教授。株式会社hint代表。株式会社ループス・コミュニケーションズ代表。1985年、日本IBM入社。1991年に独立しフレックスファームを創業。2005年にループス・コミュニケーションズを創業。ソーシャルシフト提唱者として、知識社会における組織改革を企業に提言する。2016年から学習院大学経済学部経営学科の特別客員教授に就任。起業家、経営者、教育者、研究者という多様な経歴を活かして、2020年からはビジネス・ブレークスルー大学教授として教鞭を執る。2018年に開講した社会人向けオンラインスクール「hintゼミ」には、大手企業社員から経営者、個人にいたるまで、多様な受講者が在籍し、期を増すごとに同志の輪が広がっている。企業向けの講演実績は数百社におよび、組織論、起業論に関する著書も多い。主な著書は『業界破壊企業』(光文社)、『再起動(リブート)』(ダイヤモンド社)、『BEソーシャル! 』『ソーシャルシフト』(日本経済新聞出版社)など。
flier編集部
本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。
通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されており、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。
このほか、オンライン読書コミュニティ「flier book labo」の運営など、フライヤーはビジネスパーソンの学びを応援しています。