SkillだけでなくWill、MustよりWant、だから「プロセスエコノミー」はこんなに楽しい
大事なのは、自分の読書の目的を常にアップデートし、どこを、どこまで掘るか、自分に問いかけ直し、目的を再定義していくことです。「知の洞窟」のどこを掘っていくか、緻密なマップを作っていくのです。
── 「知の洞窟」、奥深いですね。後者はいかがでしょうか。
後者の読書法は週に1回程度。博物館や美術館に行く感覚、本にダイブする感覚で、カレンダーにスケジュールを組んでいます。自分の中にない世界に浸っています。
セカンド著者
── 次回作や今後の活動についてお教えください。
「セカンド著者」として執筆を進めていきます。
今は、本よりヒトのほうが先を行っている時代です。起業家、専門家、研究者の方が見えている未来のほうが、圧倒的に先に行っています。そういう方々が見えている風景を、「今見ておくと未来が楽しくなるよ」と分かりやすく変換する、翻訳家のような役割を担っていきます。
本書で言えば、西野さんやけんすうさん、編集者の箕輪さんが見えている風景を、セカンド著者として「翻訳」させていただいたと思っています。
今仕込み中の作品としては、ビジネスの視点で語った量子コンピューターについての書籍を考えており、専門家の方に話を聞き、まとめています。そのほか、メタバースやウェブ3.0についても、文化の価値観、つながりの変容という観点から捉えていきたいです。
次の未来のキーワードが見えている人の翻訳者として、「2番目の著者」として、いかに彼らを輝かせられるか、それが役目だと思っています。
『仮想空間シフト』
著者:尾原和啓、山口周
出版社:エムディエヌコーポレーション
flierで要約を読む
『アフターデジタル』
著者:藤井保文、尾原和啓
出版社:日経BP
flierで要約を読む
尾原和啓(おばら かずひろ)
1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援、リクルート(2回)、ケイ・ラボラトリー(現:KLab、取締役)、コーポレイトディレクション、サイバード、電子金券開発、オプト、 Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業に従事。経済産業省対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。著書に『アフターデジタル』(共著、日経BP)、『ITビジネスの原理』(NHK出版)、『モチベーション革命』(幻冬舎NewsPicks book)など多数。山口周氏との共著に『仮想空間シフト』(MdN新書)がある。
flier編集部
本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。
通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。