若者の「食べログ離れ」が止まらない 信頼を失った口コミサイト、ユーザーはインスタやグーグルマップへ
2020年3月発表の調査結果では、表示される順位や店舗の評価を決める重要な要素について「飲食店及び消費者に対して、可能な限り明らかにし、透明性を確保すること」を求めている。
26%が「グルメサイトを信頼していない」と回答
グルメサイトに対する信頼性の低下は、数字にも表れている。
全国の利用者と飲食店従業員を対象としたTableCheckの「グルメサイトに関するユーザー&飲食店意識調査」(2020年1月)によると、「グルメサイトでの点数・ランキング表示の信頼度」に対して、「あまり信頼していない」(21%)、「信頼していない」(5%)と、全体のなんと4分の1が信頼していないという結果になった。
続いて、飲食店を検索する際に頻繁に利用する手段について聞いたところ、最多は「グルメサイト(食べログ、ホットペッパーなど)」(78.9%)だったが、「Google検索」(48.3%)、「地図サービス(Google Map、Apple Mapなど)」(30.2%)、「SNS(Facebook、Instagramなど)」(23.6%)が上位となった。
最も利用頻度の高いグルメサイトは「食べログ」と答えた人が約半数を占めた(48%)。食べログは、2020年3月には予約人数が累計1億人を超え、2022年1月時点の掲載店舗数は約81万件、口コミ投稿数は約4420万件に上る。業界最大手だけに、利用者からの批判のやり玉に挙がることが多い。
たびたび浮上する疑惑を否定する運営会社
2012年には、食べログにおける「ステマ問題」が話題になった。しかし、あくまで「好意的な口コミを書いて点数を上げる」と持ちかける不正業者と、それに乗った飲食店が問題なだけであり、食べログは利用されただけだ。
しかしそれからも、「食べログから年会費を払えば店の評価を上げるという営業電話がかかってきた」という店舗関係者の話は何度も話題に上り、そのたびに非難を集め、時には炎上につながってきた。カカクコム側はこの疑惑を否定している(※)。
※「食べログ、『年会費を払うと評価が上がる』疑惑 運営元は否定」
「食べログ『年会費を払えば店の評価が上がる』疑惑の真相...揺らぐ"評価の公平性"」