新型コロナウイルス、世界経済への余波顕著に 各国が相次ぎ景気支援策
各国の対応
新型ウイルス感染拡大による経済的打撃が懸念される中、中国の欧州連合(EU)大使は、影響は「限定的かつ短期的なもので、制御可能」との認識を示し、中国政府には必要に応じ介入する十分なリソース
があると述べた。
国営テレビは、習近平国家主席が新型ウイルス感染拡大の影響にかかわらず、中国は2020年の経済成長目標を達成できると表明。新型ウイルス封じ込めに向けた取り組みが重要な局面に入る中、経済は耐性を維持しているとの認識を示した。
しかし、エコノミストの間からは、新型ウイルスの感染拡大が近く終息しなければ、中国は今後、大規模な人員削減に直面する恐れがあるとの懸念の声が聞かれた。
韓国の文在寅大統領は、新型ウイルスの感染拡大で経済は緊急事態にあるとし、政府は景気支援に向け全力を尽くすべきと述べた。
シンガポールのヘン・スイキャット財務相も、新型ウイルスによる肺炎の封じ込めと、経済への影響に対応する約45億ドル規模の支援策を発表。昨年が10年ぶりの低成長だった経済情勢を鑑み、予定していた物品サービス税引き上げを2021年には実施しないと表明した。
ロシア政府当局は、同国内・域内への中国国民の入国を一時的に禁止すると発表した。20日から実施する。
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