フランス検察、電通のパートナー企業を捜査 東京五輪含めスポーツビジネスの汚職にメス
東京五輪巡る汚職も捜査
バン・リュインベック判事はすでに退任している。捜査に詳しい関係者によると、後任のベネディクト・ドゥ・ペルツィ判事が五輪と世界陸上の招致に絡む贈収賄疑惑を調べている。シンガポールのコンサルタント、タン・トン・ハン氏に東京の招致委員会が2013年に支払った230万ドルを承認した同委前理事長の竹田恒和氏(当時はIOC委員と日本オリンピック委員会=JOC=会長を兼務)も捜査対象に含まれている。
フランス当局は、タン氏がディアク前会長に働きかけるため、息子のパパマッサタ氏に金を渡したかどうかを捜査している。ディアク前会長は東京五輪の開催が決まった2013年9月当時、IOCの委員を務めており、アフリカからの他の委員に対し影響力を持っていると思われていた。
JOCが設立した第三者委員会はこの汚職疑惑を検証し、2016年に報告書を公表した。その中で同委員会は、招致活動に関わった人々からのヒアリングに基づき、竹田氏がタン氏との(コンサルタント)契約を承認した理由の一つは電通から推薦を受けたことだった、と指摘した。
電通は、当時、同委員会からのアドバイス要請があり、タン氏を含む複数のコンサルタントについての情報を提供した、としている。
竹田氏は会見で謝罪し、IOC委員も辞任したが、疑いについては潔白を主張している。
タン氏はロイターへのコメントを拒否した。
(Nathan Layne in New York, Gabrielle Tetrault-Farber in Paris; additional reporting by Antoni Slodkowski, Mari Saito and Chris Gallagher in Tokyo, Emmanuel Jarry and Simon Carraud in Paris, John Miller in Lucerne, Michael Shields in Zurich, Aradhana Aravindan in Singapore, Edward McAllister in Dakar, Ghaida Ghantous in Dubai and Liangping Gao in Beijing)
(日本語版翻訳編集:北松克朗、久保信博、武藤邦子)
[ニューヨーク/パリ 28日 ロイター]
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