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スマホ参戦、アマゾンの野望と落とし穴

2014年7月14日(月)12時34分
ウィル・オリマス

 しかし下手をすれば、大失敗に終わる危険もある。望んでもいないときに、目まぐるしく画像が変わることを歓迎するユーザーばかりではないだろう。機械に自分の顔を常時監視され続けることを気持ち悪いと感じるユーザーもいるに違いない。

 アマゾンはこれまで、基本的に「ハードウエア=商品を売るための道具」という位置付けをしてきた。電子書籍端末のキンドルをはじめ、同社のハードウエアはすべて、電子書籍や音楽、動画などのコンテンツをアマゾンから購入するようユーザーに促すようにできている。

 その点では、ファイアフォンも例外ではない。「ファイアフライ」という新機能では、端末搭載のカメラおよびマイクを使って、商品やそのバーコード、楽曲、芸術作品、テレビ番組などを認識し、それらに関する情報を瞬時に検索できる。言うまでもなく、アマゾンでの買い物を促すのが狙いだ。

 しかし、ダイナミック・パースペクティブ機能を見る限り、アマゾンはもっと大きな野望を持っているように思える。

 果たして、ファイアフォンはライバル製品を寄せ付けない画期的なスマートフォンとして大空に舞い上がるのか。それともギリシャ神話のイカロスのように、過剰な自信を抱いて天高く飛ぼうとした揚げ句、あえなく墜落してしまうのだろうか。

© 2014, Slate

[2014年7月 1日号掲載]

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