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キリスト教を弾圧する「現代のローマ帝国」共産党を待つ未来
今回の漫画は、中国浙江省で1年余り続く大規模な十字架の破壊活動についてのものだ。
現在の浙江省トップである党委員会書記の夏宝龍(シア・パオロン)は習近平(シー・チンピン)の政治的盟友で、多くの政治アナリストが浙江省でのこの破壊活動と習が関係あると見ている。同省温州市のシンボル的建築物である有名な三江教会は4月28日、「違法建築」を理由に夏の命令で強制撤去されたが、それ以前から浙江省のほかの地域で教会の十字架を破壊する活動は続いていた。三江教会が壊された後、大規模な十字架破壊活動は本格化。キリスト教徒たちは一貫して抵抗したが、多くの信者が十字架を守ろうとして警察に打ちのめされた。
統計によれば、浙江省全省で1500の教会の十字架が破壊され、中には火を付けて焼き払われたものもあったという。しかし浙江省の数百万人の信徒は屈服せず、十字架を大量に自作した。壊したければ壊せばいい、無法な戦いを続けるなら、我々は車の中に、家の玄関に十字架を掲げる--彼らはこう語っている。
共産党政府はなぜキリスト教を迫害するのか。西側諸国の近現代社会における三権分立や人権など「普遍的価値観」と関係する思想や道徳観は、多くがキリスト教文化の影響を受けているが、中国のキリスト教も例外ではない。世俗の権力に屈しないキリスト教徒は共産党の統治にとって大きな「危険要素」であり、「目の中のクギ」になっている。法輪功を除けば、キリスト教は80年代の改革開放が始まった後の中国で最も厳しい弾圧を受けた宗教の1つだ。
一方で、共産党政府は一貫して「共産主義信仰」を捨ててこなかった。中国では共産党員は必ず無神論者でなくてはならず、共産党は無神論者にとっての宗教と化している。共産党自身は国家権力を独占しているため、ある意味中国はただの強権国家でなく、政教一致国家になっている。
キリストを十字架で処刑した後、ローマ帝国はコンスタンティヌス1世が公認・帰依するまで、長期にわたってキリスト教徒を迫害し、殺し続けた。そして中国では49年以降、教科書でも共産党系メディアでもキリスト教は「精神のアヘン」と呼ばれ続け、清朝末期の伝道師たちは帝国主義の手先とされている。悪意に満ちた宣伝活動以外にも、共産党は現在の狂ったような十字架破壊にいたるまで、一貫して実際の行動の上でもキリスト教を弾圧し続けている。
2000年前のローマ帝国はキリスト教に勝つことはできなかった。習大帝にもおそらくそれは無理だろう--私はそう思う。
<次ページに中国語原文>
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