英国のEU離脱は、日本の誰が考えているよりも重い
これは部分的には合理的だ。実際、離脱で損をしているのは、エリートであり、金持ちであり、もちろん長期的には大衆も損だし、生きることが難しくなるのは大衆の方なのだが、そんなことは関係ない。エリートたちは自分たちの都合で俺たちにいつも政策を押し付けてくる。支配してくる。そんなのはもうごめんだ。
【参考記事】イギリスがEU国民投票で離脱を決断へ──疑問点をまとめてみた
いよいよ大衆支配の社会が始まったのである。いや、始まっていたのだが、いよいよ明示的に、実現する。既存の支配層と利害が相反する形で実現することが始まったのだ。
今後、世界は大きく変わっていくだろう。
人々はより不幸に
欧州は、英国の離脱をきっかけに大衆が意思決定権を奪おうとするだろう。それが経済的に合理的かどうか、自分に特かどうかは関係ない。意思決定権を取り戻すことが重要なのだ。EUから英国に取り戻したように、既存支配者からそれを取り戻すこと、それがまずはすべてなのだ。アラブのジャスミン革命と本質は一緒なのだ。これこそが、革命なのだ。これこそが、欧州貴族が恐れていた、奴隷たちの、いや大衆たちの反乱、革命なのだ。
エリート支配の終焉、合理性の終焉、世界は経済的に退歩し、無駄な争いを増やし、人々はより不幸になっていくだろう。
21世紀は暗黒の世紀となるであろう。これはその始まりだ。日本ではほとんどの人が気づいていない。株価が暴落するぐらいで済めばラッキーだ。しかし、株価下落が今回の事件の懸念事項である、ということが、大衆による革命であることを示している。株価が暴落することは経済全体にマイナスで、大衆も間接的にはマイナスなのだが、直接損をするのは支配層、富裕層、エリート層であり、大衆には無関係。だから、離脱では大変なことになる、とはエリートが損をするからいっているだけだ、俺たちに意思決定権を取り戻せ。部分的に合理的ではないか。
大衆の革命による暗黒の世紀。それが21世紀だ。
<ニューストピックス:歴史を変えるブレグジット国民投票>
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