外国人客とのコミュニケーションに困っても、このサービスがあれば大丈夫
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<訪日観光客の急増に伴い、ホテルや小売店、レストラン、鉄道・バス会社、観光案内所などの現場が悲鳴を上げている。日本語の分からない外国人とのコミュニケーションの問題だ。そんななか、タブレット端末等を使った、語学に堪能なスタッフを雇用するよりもはるかに割安な映像通訳サービスが続々と登場、外国人客と現場スタッフ双方のストレス緩和に役立っている>
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日本を訪れる外国人が爆発的に増えていることは、今や周知の事実だろう。JNTO(日本政府観光局)によれば、2015年の訪日外客数は約2000万人にも上ったが、10年前の2006年には約730万人だった。この10年で2.7倍ほどに膨れ上がっている計算だ。
円安にビザの緩和措置、さらには免税品目の拡大など、多くのプラス要因に支えられて拡大を続けてきたインバウンド市場だが、訪日外国人客が増えるほどに混乱をきたしているのが、受け皿となるホテルや旅館、そして量販店やレストランの現場スタッフたち。そう、日本語の分からない外国人とのコミュニケーションの問題だ。
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英語や中国語が堪能なスタッフが常駐する都市圏のシティホテルや大手小売店はともかく、もっともその対応に苦慮しているのが、外国語を話せるスタッフの雇用体制を敷けない中小規模の現場だろう。しかし昨今、そんなストレスを解消するサービスが各社からリリースされ、活況を呈している。タブレット端末を活用した映像通訳サービスである。
その先駆け的な存在が、2014年9月にタブレットやスマーフォンを利用した多言語映像通訳サービス「みえる通訳」をリリースした携帯電話販売会社のITXだ。これは、同社が以前より販売していたweb会議サービスのシステムを活用したアプリケーションである。
外国人客に応対する現場スタッフが、端末からアプリを起動し、英・中・韓・露・タイの5カ国語から客の言語を選択。すると、契約するコールセンターの対応言語を話すオペレーターへと繋がり、スタッフ、客、オペレーターの3者間で映像とともに会話できるという仕組みだ。
利用料金は、10~21時のデイタイムプランで1カ月につき1万5000円と、24時間プランで1カ月2万5000円の定額2プランを用意。いずれも5万円の初期費用が必要となるが、365日使い放題(ロシア、タイ語のみ平日10~18時限定)となれば、新たなスタッフを雇用するよりは格段に割安となる。
まんが喫茶や元ラブホテルなどの民泊需要も
ITXのwebソリューショングループマネージャー、小野宏之氏によれば、こうしたリーズナブルな価格設定は、当初、中小規模の店舗をターゲットに想定したものだった。しかし、フタを開けてみればホテルや小売店のほかにも、鉄道や空港、バス会社といったインフラ系企業や観光案内所といった行政機関、さらにはイオンタウンや東急百貨店のような大手企業も導入。ユニークなところでは、まんが喫茶や元はラブホテルだった宿泊施設など、民泊需要の高まりを感じる契約先もあるという。