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緊迫カタルーニャのツイッター大喜利「プッチダモンはどこだ」が面白い
プッチダモンは現れるのか。信任投票が行われるカタルーニャ議事堂。スペイン国旗とカタルーニャ州旗がたなびく Photograph by Toru Morimoto
<スペイン憲法裁が、独立派プッチダモンの「遠隔地就任」を認めないとの判断。これまでプッチダモンは警察の目をかいくぐって投票や「亡命」を行ってきただけに、就任投票の1月30日には思いもよらない方法で現れるのではないかと噂されているが......>
独立運動をめぐって、スペイン中央政府から「国家反逆罪」などの疑いで逮捕状が出ているカタルーニャ州元首相カルラス・プッチダモン。昨年10月の住民投票後に独立を宣言して以来、ベルギーのブリュッセルで「亡命生活」を送っている。
12月の州議会選挙で独立賛成派が多数を占めたため、カタルーニャ議会が信任投票でプッチダモンを州首相として再任――と思いきや、ここへ来て、中央政府が憲法裁判所を使って妨害してきた。
憲法裁判所が出したプッチダモン首相再任の条件は、「彼の議会へ出席」と「最高裁判事の出す帰国許可(逮捕状の取り下げ)」。検討されてきた国外からビデオ会議を使って行う「遠隔地就任」作戦は否定され、帰国しようにも、スペイン国内に入った時点で身柄を拘束される。就任投票を1月30日の午後3時に控えている。
プッチダモン本人は、このタイミングでカタルーニャに戻るのか。リスクを冒して、信任投票が行われるカタルーニャ議事堂に現れるのか。
スペイン政府側は、プッチダモンの「帰国」阻止のため神経を尖らせ、内務大臣は「車のトランクに隠れても入国はさせない」と発言した。スペイン警察は、陸・海・空の国境警備を増員し、特に議事堂周辺では、全てのマンホールを開けて、下水道からの侵入路をチェックしている。
スペイン政府が異常とも思えるほどの警備体制を敷くのも無理はない。これまで、カタルーニャ側に翻弄されてきたからだ。
昨年10月1日、スペイン政府が違法としたカタルーニャの独立を問う住民投票当日、以前からスペイン警察が血眼で探していた投票箱が、投票開始直前になってカタルーニャ全土の投票所に忽然と現れたことは記憶に新しい。秘密裏に投票の準備が進んでいたのだ。
また、プッチダモンは投票日にスペイン警察のヘリコプターに追跡されたが、トンネル内で他の車に乗り換えて追っ手を振り切った。彼が投票すると思われていた投票所には、スペイン治安部隊が侵入して待ち構えていたが、別の投票所で難なく一票を投じた。
さらに、独立宣言の翌日、プッチダモンの逮捕が予想される中、彼のツイッターのアカウントから「ボン・ディア(カタルーニャ語で「おはよう」)」というツイートと共にカタルーニャ県庁の庭の写真がアップされたが、実はそのとき既にブリュッセルに向かっていた。未だにどのようにスペイン警察の目をかいくぐって無事にブリュッセルに入ったかは明らかにされていない。
何度も裏をかかれ、面子を潰されたスペイン政府のトラウマは計り知れない。
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