コラム

<3分解説>ブラジルってどんな国? 個性豊かな文化が共存する多民族国家

2024年06月04日(火)09時48分

(写真AC)

<日本と100年以上の交流関係を持つブラジル。多種多様な国民が作り出す文化は世界中の人々を魅了し続ける>

新型コロナウイルスの流行も収まり、アフターコロナでインバウンド・アウトバウンドともに旅をしたい人々が世界にはあふれる。そうした中、日本は2025年大阪・関西万博の開催を控え、国際理解、多文化共生の機運が高まっている。

世界各国から150を超す国・組織が既に参加を表明。「そんな国あったんだ」と驚くこともあるだろう。各国パビリオンの目玉の展示はなにか。世界中の珍しい装飾品や民芸品、美味しい食べ物が一堂に会するまたとない機会だ。連載では、参加表明をしている各国を中心に、手軽にサクッと理解できるように紹介していく。

ブラジル情報 ブラジル連邦共和国
 Federative Republic of Brazil

昨年、日本人移住から115年の節目を迎えた日本とブラジル。現在でも継続的な交流を続けている両国は、外交やビジネスを含むさまざまな分野で協力関係を築いている。

日本人移民が初めてブラジルに渡ったのは1908年。その子孫は今も日系人としてブラジルで生活している。さらに、その後は在日日系ブラジル人の数も増え、日本にも多くのブラジル人が在住する地域ができた。

中南米最大の国土を有し、多様な国民で構成されるブラジルには、日系人だけでなく多くの移民が在住している。そのため、ブラジルの文化は土着の文化と他国の文化が入り混じった多様なものとなっている。世界中の人々を魅了し続けるブラジルの魅力を3分で読み解く。

ブラジルの地理(写真ACの画像に基づいて作成)

概要

面積:851.2万平方キロメートル(日本の22.5倍)

首都:ブラジリア

人口: 約2億1,531万人(2022年、世銀)

GDP:1兆9,200億米ドル(2022年、世銀)

主な言語:ポルトガル語

ポルトガル語のあいさつなど
こんにちは ボン・ヂーア
ありがとう オブリガード/オブリガーダ
さようなら チャウ
はい/いいえ シン/ノン
平和 パス

略史

1500年 ポルトガル人カブラルによるブラジル発見
1822年 ポルトガルより独立
1889年 共和政樹立
1908年 日本人のブラジル移住開始
1988年 新憲法公布
2008年 日伯移民100周年
2022年 独立200周年
2023年1月 第3期ルーラ政権

過去の万博

2020年ドバイ万博:「持続可能な開発のために共に」がテーマ。アマゾン川流域をイメージし、植物や動物、芸術や文化の多様性を反映。

1970年大阪万博:「ブラジルの今日と明日を示すもの」がテーマ。広場的な展示館でブラジルの自由と開放性を象徴。展示では、「社会と産業の発展」と「歴史」、「未来」が紹介され豊かな国土と国の若さが表現された。

特産品

コーヒー:世界一の生産量を誇る。日本にも多くのコーヒー豆を輸出している。

ブラジル情報コーヒー

シュラスコ:肉のかたまりに岩塩をかけてじっくりと焼き上げたブラジル風バーベキュー。

ブラジル情報シュラスコ

アサイー:アマゾン原産の植物。栄養価が高く、あっさりとした味わい。

ブラジル情報アサイー

プロフィール

くらふと

主に小中高生向けに異文化理解や世界の諸問題に関するワークショップなどの活動を行う東京外国語大学のボランティアサークル。(協力:南龍太)
Instagram:@tufs_kraft
X:@TUFS_KRAFT

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国人民銀、中期貸出制度を修正 政策金利の役割さら

ワールド

米ロ、黒海穀物協定再開について協議へ=ロシア報道官

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、3月は7か月ぶり高水準 製造業

ワールド

ロ報道官、エネ施設攻撃の一時停止は継続と説明 「状
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平
特集:2025年の大谷翔平
2025年3月25日号(3/18発売)

連覇を目指し、初の東京ドーム開幕戦に臨むドジャース。「二刀流」復帰の大谷とチームをアメリカはこうみる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放すオーナーが過去最高ペースで増加中
  • 2
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    ロシア軍用工場、HIMARS爆撃で全焼...クラスター弾が…
  • 5
    コレステロールが老化を遅らせていた...スーパーエイ…
  • 6
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 7
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 8
    ドジャース「破産からの復活」、成功の秘訣は「財力…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    インド株から中国株へ、「外国人投資家」の急速なシ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャース・ロバーツ監督が大絶賛、西麻布の焼肉店はどんな店?
  • 4
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    失墜テスラにダブルパンチ...販売不振に続く「保険料…
  • 8
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story