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街に住居に公園に...今日の防犯対策に生かされる「城壁都市のDNA」 理にかなっている理由とは?
一方、日本はといえば、城壁都市を建設する必要がなかった。というのは、四方の海が城壁の役割を演じ、しかも台風が侵入を一層困難にしていたからだ。実際、日本本土は建国以来一度も異民族に侵略されたことがない。
要するに、日本は領域性(入りにくさ)と監視性(見えやすさ)に配慮した都市づくりを経験してこなかった。この経験値の低さこそ、犯罪機会論の普及を阻害している最大の要因である。
こうしたことはヨーロッパだけではない。古い歴史を誇る中国も、犯罪機会論の宝庫だ。
例えば、世界遺産として有名な「万里の長城」がそうだ。それは、紀元前の春秋戦国時代に諸国が個別に建設した壁を、中国統一を果たした秦の始皇帝がつなぎ合わせたものが原形である(写真2)。その後、明の時代まで増改築が繰り返された。2000年以上にわたって築き続けた壁の全長は、2万キロを超えるという。
この「世界最大の建築物」を作った目的は、北方の遊牧騎馬民族による略奪を防ぐため、中国を「入りにくい場所」にすることだった。「巨大な竜」に例えられるように、山の稜線を縫うように走っているので、そこは「見えやすい場所」にもなっている。
現在では食欲増進のキャッチコピーとして用いられる「天高く馬肥ゆる秋」は、元々は北方民族が夏の放牧で肥えた蒙古馬に乗って秋の収穫期に襲来し、略奪することへの警戒を促す中国のことわざだ。つまり、遊牧民族の強盗から農耕民族を守るためのハード面の対策が万里の長城で、「天高く馬肥ゆる秋」という警句がソフト面の対策なのだ。
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