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スペイン、ポルトガル、南仏「大停電」の原因は「再エネへの移行」?サイバー攻撃めぐるデマも
ウクライナ戦争を巡りロシアとの対立が深まる中、欧州連合(EU)は加盟国に対し72時間分の緊急キットに関するガイドラインを発行するよう改めて命じたばかり。それだけに大停電に疑心暗鬼が広がった。
ロシアや北朝鮮によるサイバー攻撃が欧州の電力網を攻撃したとのデマが飛び交い、テロ攻撃の可能性も取り沙汰された。スペイン当局はサイバー攻撃の可能性を調査した。
2つの発電所間の突然の接続断絶が原因か
スペインの送電事業者は29日、サイバー攻撃、人的ミス、気象現象の可能性を否定し、イベリア半島南西部にある2つの発電所間の突然の接続断絶が原因の可能性が高いとの見方を示した。
欧州委員会のテレサ・リベラ上級副委員長は「何らかのサボタージュやサイバー攻撃があったことを確認する根拠はない」と述べた。
ウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長が「欧州の主権に対する直接的な攻撃だ」としてロシアのサイバー攻撃を非難する声明を出したとの偽情報も拡散した。欧州委員会の首席報道官は「流れた声明は大統領の発言ではない。情報操作がどこまで及ぶかを示した」と指摘した。
ロイター通信、CNN、ガーディアンなど主要メディアは、ポルトガルの送電事業者が、スペイン内陸部の極端な気温変動による超高圧送電線の振動が電力システム間の同期障害を引き起こしたとの声明を出したと報じたが、送電事業者は「声明は出していない」と否定した。
スペイン、ポルトガル、南仏「大停電」の原因は「再エネへの移行」?サイバー攻撃めぐるデマも 2025.04.30