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トランプは本気で、カナダを電子スパイ同盟「ファイブ・アイズ」から放り出すつもりか...その影響は?
2016年大統領選でトランプ氏初当選に貢献したスティーブ・バノン氏はFT紙(2月16日付)に「大統領はカナダ併合を戦略的防衛計画の一部と捉えており、グリーンランドやパナマ運河の支配を求めることで米国が安全保障上、優位に立つことを目指している」と語っている。
トランプ氏は21世紀の新たなグレート・ゲームは北極圏とにらんでいる。ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)にとどまらず「世界史上最も成功した情報共有協定」と呼ばれるファイブ・アイズさえもズタズタに引き裂かれる危険にさらされている。
陰謀論的で親露的な見解を持つ米国家情報長官
ファイブ・アイズは英語圏5カ国の英国、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで構成される。第2次大戦中に英米の暗号解読チームが秘密裏に結成した同盟関係がその出発点になった。現在では5カ国の情報機関が安全保障に関するさまざまな情報を共有している。
英誌エコノミストは「トランプ氏対ファイブ・アイズのスパイたち 大統領は世界最強の情報共有協定を損なうのか」(3月16日付)と題して米国がウクライナとの情報共有を一時停止したことやカナダをファイブ・アイズから排除すると脅したことについて強い懸念を示している。
陰謀論的で親露的な見解を持つことで知られる米国家情報長官トゥルシー・ギャバード氏の元補佐官によると、彼女はロシアのプロパガンダマシンであるRT(旧 ロシア・トゥデイ)が発信する偽情報を日常的に共有していたという。
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