李在明候補の格差是正策は、ベーシックインカムにとどまらない
●野党「国民の力」の劉承旼(ユ・スンミン、63歳)前国会議員:「福祉予算で200兆ウォンを使う大韓民国が福祉後進国?李知事の考えが後進的だ」
●野党「国民の力」の元喜龍(ウォン・ヒリョン、57歳)前済州島知事:「基本所得の概念も分からない李知事が基本所得に固執するのは若者と庶民の挫折を食べて暮らす寄生虫と何が違うのか」
●与党「共に民主党」の丁世均(チョン・セギュン、71歳)元国務総理:「李知事が主張する基本所得は基本所得の基本要件も揃えておらず、自分の主張を広げるための根拠として引用した学者らの主張までも歪曲した。ノーベル経済学賞を受賞したアビジット・ヴィナヤック・バナジー教授がベーシックインカムの必要性を主張したことは正しいが、彼の主張は福祉行政力を揃えることが難しい貧しい国で有用という意味で、先進国では普遍的基本所得よりは選別的財政支援が適切であるという趣旨だ」
●与党「共に民主党」の李洛淵元国務総理:「金持ちと貧しい人に同じお金を渡すことは両極化の緩和に役に立たない」
このような非難があったからか、李在明氏は最近、基本所得の導入に関する発言の頻度を減らし、大統領選挙の公約として、2024年以降19~29歳の若者に一人当たり年間200万ウォン(約191,456円)を、19~29歳の若者以外の全国民に一人当たり年間100万ウォン(約95,728円)を支給することを掲げている。
李在明氏の基本所得の概要
注1)2024年には4人世帯に年間400万ウォン(約382,912円)を支給(19~29歳の若者が一人含まれている場合の年間支給額は500万ウォン(約478,640円))
注2)財源は土地税(国土保有税)、炭素税新設及び一般会計、租税減免を縮小して得られた財源等を使用
また、李在明氏は低い賃貸料で中産階級も30年以上居住できる「基本住宅」を公約として掲げた。大統領の任期中に100万戸を供給する計画で、これは彼が目標としている住宅供給量(250万戸)の40%に当たる水準だ。住宅難に苦しんでいる若者を主なターゲットにした政策だと言える。
さらに、李在明氏は全国民を対象に長期間(10年~20年)に渡り、最大1000万ウォンまで低金利でお金が借りられる「基本貸出」と、500万ウォンから1000万ウォンまでの金利を一般預金金利より高く適用する「基本貯蓄」等を実施し、格差解消と所得再分配を実現すると表明した。
李在明氏は10月19日に「共に民主党」に約500頁の「分野別公約集」を渡しているが、まだその詳細は公表されていない。基本所得、基本貸出、基本貯蓄以外に、格差の解消や所得再分配のためにどのような具体策が含まれているのか、公約集の内容が気になるところだ。
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