ミャンマー被災地の救援活動、降雨で難航 伝染病拡大の恐れも

4月6日、ミャンマーで3月28日に発生した大地震の被災地では、季節外れの降雨により救援活動が難航する恐れがある上、猛暑の影響もあり、野外で寝泊まりしている被災者の間でコレラなど伝染病の感染が拡大するリスクが高まっている。写真は被害を受けた建物の近くに産卵する瓦礫。ミャンマーのピョブエ郡区で4日撮影(2025 ロイター/Stringer)
[バンコク 6日 ロイター] - ミャンマーで3月28日に発生した大地震の被災地では、季節外れの降雨により救援活動が難航する恐れがある上、猛暑の影響もあり、野外で寝泊まりしている被災者の間でコレラなど伝染病の感染が拡大するリスクが高まっている。救援機関の関係者が語った。
国営メディアの推計では、大地震による死者は3471人、負傷者は4671人、行方不明者は214人となっている。
国連人道問題調整事務所(OCHA)のトム・フレッチャー事務次長(室長)はXに「自宅が崩壊した被災者は家族の遺体が瓦礫の中から運び出されるまでの間、野外で寝泊まりしている。余震の恐れも実際にある」と投稿。「われわれは避難用テントを確保する必要がある」と述べ、可能な限り多くの命を救うには強力な協調行動が重要だと訴えた。
中国やインド、東南アジア諸国などの近隣諸国は過去1週間、被災地に救援物資を運んだり、救援隊を派遣したりした。
米国はミャンマー被災地の支援に少なくとも900万ドルを拠出すると表明しているが、米当局者の話では、トランプ政権が米国際開発局(USAID)の大半の事業を打ち切ったことで影響が出ている。
USAIDの元高官はロイターに、被災地支援のため現地入りしたUSIADの職員3人が解雇を通知されたと話した。
隣国タイの当局によると、同国では地震による死者は24人に増えた。そのち17人は首都バンコクの崩壊した建設中の高層ビルで死亡、今なお77人が行方不明となっている。