NZ第4四半期GDP、景気後退から脱却 予想上回る

ニュージーランド(NZ)統計局が20日発表した第4・四半期の国内総生産(GDP)は季節調整済み前期比で0.7%増加し、リセッション(景気後退)から抜け出した。写真はウェリントンで2020年7月撮影(2025年 ロイター/Praveen Menon)
Lucy Craymer
[ウェリントン 20日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が20日発表した第4・四半期の国内総生産(GDP)は季節調整済み前期比で0.7%増加し、リセッション(景気後退)から抜け出した。ただ、これにより中央銀行の利下げ見通しが変化することはないとみられる。
GDPは市場予想の0.4%増、中銀予測の0.3%を上回った。第3・四半期は1.1%減に改定された。第3・四半期に2四半期連続のマイナスとなり、テクニカルリセッションに陥っていた。
第4・四半期は前年比では1.1%減少した。市場予想は1.4%減だった。
GDPデータを受けた市場の反応は控えめで、NZドルは対米ドルで小幅高の0.5821米ドル。発表前は0.5811米ドルだった。
NZ準備銀行(中銀)は昨年8月以降、計175ベーシスポイント(bp)の利下げを実施し、政策金利は3.75%となっている。中銀は2月の会合で、4月と5月に25bpの追加利下げを予想。年内にさらにあと1回の利下げを実施する可能性もある。
ウエストパック銀行のシニアエコノミスト、マイケル・ゴードン氏はリサーチノートで、今回のGDP統計は利下げがあと2回になる見通しを支持する内容だと指摘した。
第4・四半期は16の産業のうち11の産業がプラスとなった。高い伸びを示したのは賃貸、雇用、不動産サービス、小売業、宿泊業、医療・社会福祉だった。
キウイバンクのチーフエコノミスト、ジャロッド・カー氏は、景気回復の第一歩で、その兆候が出始めたが、建設業など依然としてかなり弱い分野もあると述べた。
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