米最高裁長官が異例の反論、トランプ氏の「判事を弾劾すべき」発言受け

ロバーツ米最高裁判所長官は18日、トランプ大統領がベネズエラ人の強制送還の差し止めを求めた連邦地裁の判事を「弾劾すべき」と批判したことについて、「適切でない」と反論する声明を発表した。写真は1月、トランプ大統領就任式に出席した際のロバーツ長官。(2025年 ロイター/Chip Somodevilla/Pool via REUTERS)
[ワシントン 18日 ロイター] - ロバーツ米最高裁判所長官は18日、トランプ大統領がベネズエラ人の強制送還の差し止めを求めた連邦地裁の判事を「弾劾すべき」と批判したことについて、「適切でない」と反論する声明を発表した。
ロバーツ長官は「2世紀以上にわたり、司法判断に関する見解の相違に対応する上で、弾劾は適切でないと確立されている」とし、控訴することが正しい対応と指摘した。
最高裁長官が声明を出すのは極めて異例で、トランプ政権と司法の対立が深まっている様子を浮き彫りにした。
トランプ政権は地裁の差し止め判断にもかかわらず、戦時法である「敵性外国人法」に基づき、ベネズエラの犯罪組織の200人超を強制送還。トランプ氏は自身のソーシャルメディアに、強制送還を14日間差し止める仮処分を下したワシントン連邦地裁のボアズバーグ判事について、「私は有権者が望んだことをしているだけだ。私に出廷を強いる多くのいかさま(crooked)判事と同様、この判事は弾劾されるべきだ」と投稿した。