中国新規銀行融資、1月は過去最高の5兆1300億元 予想上回る

中国人民銀行(中央銀行、写真)が14日発表した1月の新規人民元建て融資は5兆1300億元(7064億ドル)と、市場予想を上回り過去最高を記録した。2020年4月、北京で撮影(2025年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)
[北京 14日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が14日発表した1月の新規人民元建て融資は5兆1300億元(7064億ドル)と、市場予想を上回り過去最高を記録した。
人民銀行が景気支援に動いており、追加緩和観測が強まっている。
12月の9900億元から大幅に増加した。ロイターがまとめたアナリスト予想は4兆5000億元だった。これまでの最高だった前年同月の4兆9200億元を上回った。
住宅ローンを含む家計向け融資は4438億元で前月の3500億元から増加した。 企業向け融資は4900億元から4兆7800億元に急増した。
1月の元建て融資残高は前年同月比7.5%増と、12月の7.6%から伸びが縮小した。アナリスト予想は7.3%増だった。
中国の銀行は質の高い顧客を確保し、市場シェアを勝ち取るため、年明けに融資を前倒しで実施する傾向がある。
キャピタル・エコノミクスは「新規融資が過去最高となったが、通常の季節的なパターンによるものだ」と述べた。融資残高の伸び鈍化を指摘し、高水準の政府債発行が今後数四半期、与信の伸びを支え続けるだろうが、民間の弱い借り入れ需要が重しになるとの見方を示した。
マネーサプライM2の前年比伸び率は7.0%と、市場予想の7.2%を下回った。12月は7.3%だった。
広義の与信・流動性を示す社会融資総量は7兆0600億元で、前月の2兆8600億元から大幅に増加し、アナリスト予想の6兆4000億元を上回った。
人民銀行は13日、外部からの逆風が強まる中、景気を下支えするため、適切な時期に金融政策を調整すると述べた。