インド、インフレ沈静化に向け政策維持する必要=中銀総裁

インド準備銀行(中央銀行)のダス総裁(写真)は17日、国内のコアインフレ率はこのところ大幅に低下しているものの、引き続きディスインフレ(インフレ沈静化)に向けた金融政策を維持する必要があるとの認識を示した。2023年4月、ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Elizabeth Frantz)
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[ダボス(スイス) 17日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)のダス総裁は17日、国内のコアインフレ率はこのところ大幅に低下しているものの、引き続きディスインフレ(インフレ沈静化)に向けた金融政策を維持する必要があるとの認識を示した。
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)でロイターの取材に応じ、「インフレ率が5.5%を上回り、むしろ6%に近い水準であることを踏まえると、金融政策は引き続きかなりディスインフレ的であるべきで、金融政策の方向転換を巡る議論は時期尚早だ」との見方を示した。
一方で、最近のコアインフレ率低下は認識しているとし、金融政策が機能しているという満足感を中銀にもたらしていると説明した。ただ、政策目標は依然として総合インフレ率だと述べた。
昨年12月の消費者物価指数(CPI)は前年比5.69%の上昇と、11月の5.55%から加速し、過去4カ月間で最も高い伸びとなった。政府はコアインフレ率を公表していないが、エコノミストによると12月は推計3.8―3.89%と、11月の4.05―4.2%を下回ったもよう。
ダス総裁は、不安定な地政学情勢が各国経済に影響を及ぼす恐れがあるとし、サプライチェーン(供給網)の混乱やその他のリスクにより食品価格が特に上昇しやすいとの見方を示した。