ムーディーズ、VWの格付けを「Baa1」に引き下げ

格付け会社ムーディーズは3月17日、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)の格付けを「A3」から「Baa1」へ1段階引き下げた。写真はVWのロゴ。11日、ボルフスブルクで撮影(2025年 ロイター/Liesa Johannssen)
[ベルリン 17日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは17日、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)の格付けを「A3」から「Baa1」へ1段階引き下げた。Baa1は投資適格級では下から3番目の格付けとなる。
ムーディーズは引き下げの理由として「Baa1への格下げは営業利益率とフリーキャッシュフローの最近の縮小を反映しており、今後数四半期にわたって回復材料はほとんど見込めない」とコメントした。
VWは今年も困難な年になるとの見通しを先週示し、理由として電気自動車(EV)の販売拡大やコスト削減、中国勢との熾烈な競争の中での貿易摩擦への対応などを挙げた。
VWは二大市場となっている中国とドイツで新モデルの投入やコスト削減を含めた大幅な改革を進めており、中国では25年に最大10億ユーロ(10億9000万ドル)の減益になると予想した。
ムーディーズは声明で「これらの施策が成功裏に実行されれば、26―27年までに収益性を改善できるだろう」と分析。また、VWの強固なバランスシートは「低いレバレッジと非常に良好な流動性を持つ」とし、「戦略的に移行して、業界の課題に対処するための時間を与える」と指摘した。