NY外為市場=ドル、対ユーロで5カ月ぶり安値圏 米通商政策に警戒感

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルはユーロに対して5カ月ぶりの安値近辺で推移した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ニューヨーク 17日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルはユーロに対して5カ月ぶりの安値近辺で推移した。トランプ米大統領の保護主義的な通商政策による経済的影響への懸念から、投資家はドルに対して慎重な姿勢を維持している。
ユーロ/ドルは0.4%高の1.092325ドルとなった。ユーロはドイツの財政拡張合意への期待感から上昇基調にあり、先週には10月11日以来の高値1.0947ドルを付けた。
外為市場では、トランプ氏の経済政策がドルを支えるという当初の期待に修正が入っている。この見直しによりドルは1月中旬からユーロに対して6%下落している。
トランプ氏は1月に大統領に就任して以来、幅広い貿易相手国に対する関税の導入とその後の停止を表明し、市場を動揺させている。
今週は米連邦準備理事会(FRB)、日本銀行、イングランド銀行など主要中銀の政策決定会合が予定されている。当局は現在の経済的不確実性を見極めようとしているため、いずれも現状維持が広く予想されている。
ソシエテ・ジェネラルのアナリストはこの日、「ドイツの財政方針変更や米国経済の自滅的な脆弱性、日本のデフレ脱却を反映して」通貨予測を変更。年末までにユーロが1.13ドルになると予想した。現在の水準から約4%高となる。また、円は1ドル=139円と、約7%上昇すると見こんでいる。
ドル/円は0.4%高の149.160円。先週付けた5カ月ぶり安値146.52円からそれほど離れていない。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.6%上昇して8万4552ドルとなった。
ドル/円 NY午後3時 149.15/149.20
始値 148.48
高値 149.28
安値 148.41
ユーロ/ドル NY午後3時 1.0925/1.0926
始値 1.0907
高値 1.0929
安値 1.0888