バランスシートは「やや大き過ぎる」、適正水準は時間かけ検討=植田日銀総裁

日銀の植田和男総裁は13日、参院財政金融委員会で、マネタリーベースや日銀のバランスシート、日銀当座預金の規模について「現状はやや大き過ぎる」と述べた。写真は都内で昨年10月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Takahiko Wada
[東京 13日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は13日、参院財政金融委員会で、マネタリーベースや日銀のバランスシート、日銀当座預金の規模について「現状はやや大き過ぎる」と述べた。日銀は国債買い入れの減額を進めているが、バランスシート縮小の最終的な着地点がどこなのかは「海外の経験も参考にしつつ、ある程度時間をかけて検討していきたい」と話した。浅田均委員(維新)の質問に答えた。
日銀のバランスシートは足元で約745兆円に上る。2013年の異次元緩和の導入以降、大きく膨張した。植田総裁は、日銀に先行してバランスシートの縮小を始めた海外の中央銀行も適正な規模がどこなのか見いだせていないと述べた。
植田総裁は、基調的な物価上昇率について「現在はちょっと2%を下回っているが、景気が緩やかな回復を続けるもとで徐々に2%に向けて高まっていく」との見通しを示した。これまでの輸入物価上昇の価格転嫁の影響や、さまざまな食品の値上がりの影響は「時間とともに、少なくともインフレ率という次元では低下していくだろう」と述べた。