訂正-米「ルンバ」メーカー、事業継続に疑義 景気と関税に先行き懸念

3月12日、ロボット掃除機「ルンバ」を製造する米アイロボットは2024年12月期決算報告で、「継続企業の前提(ゴーイング・コンサーン)に疑義がある」と記載した。写真は米ニューヨークのニューヨーク証券取引所で2月撮影(2025 ロイター/Brendan McDermid)
(最終段落の「23年1月」を「24年1月」に訂正しました。)
[12日 ロイター] - ロボット掃除機「ルンバ」を製造する米アイロボットは12日発表の2024年12月期決算報告で、「継続企業の前提(ゴーイング・コンサーン)に疑義がある」と記載した。要因に「マクロ経済環境と関税関連の先行き不透明感」を挙げた。
発表を受けて同社株価は午後の取引で30%余り急落した。同社株は新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)の際に最高値を記録し、時価総額は21年に35億6000万ドルに及んだものの、足元では2億ドルを下回っている。中国の競合メーカー、エコバックス・ロボティクスによる低価格、高機能戦略などが業績に響いている。
24年第4・四半期決算では純損失が7710万ドルと、前年同期の赤字幅6360万ドルから一段と深刻化。手元流動性も、前年同期は1億8510万ドルあったが、既に1億3430万ドルに減った。同社は現在、事業売却や負債再編を含めた経営再建策を検討している。
アイロボットは22年8月、米アマゾン・ドット・コムによる買収に合意していた。一部のアナリストから「救済策」で、アマゾンにとってもIT家電部門の強化策と評価された。その後、反トラスト法(独占禁止法)に違反したり、ルンバが集積する空間データが利用者のプライバシーを侵害したりするとの懸念が浮上。24年1月(訂正)に買収計画は頓挫した。