米ファイザー、RSVワクチンでは英GSKを追う展開に

新型コロナウイルスワクチンの販売で優位に立っていた米製薬大手ファイザーが、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンでは英グラクソ・スミスクライン(GSK)の後塵を拝している。ニューヨークのファイザー本社前で2020年11月撮影(2023年 ロイター/Carlo Allegri)
Michael Erman
[30日 ロイター] - 新型コロナウイルスワクチンの販売で優位に立っていた米製薬大手ファイザーが、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンでは英グラクソ・スミスクライン(GSK)の後塵を拝している。この夏発売されたGSKの新たなRSVワクチンは早くも市場で首位に躍り出ている。
ロイターが確認した健康医療関連データ会社IQVIAのデータによると、9月初旬以来、米国で接種されたRSVワクチンの3分の2近くをGSKのワクチンが占めている。
アナリストと業界専門家らはGSKの優位について、薬局チェーン米最大手で、ワクチン小売市場で支配力を持つCVSヘルスが提供する唯一のRSVワクチンがGSK製であることとも関連があると指摘する。
独立系薬剤師によると、価格も関係している可能性がある。GSKは小幅な割引価格で販売しているためだ。
ファイザーとGSKはそれぞれ10月31日と11月1日に第3・四半期決算を発表する予定で、その際にワクチン需要の詳細を公表する。
両社のRSVワクチンは米国では5月に60歳以上を対象に承認された。ファイザー製は最近、米国で新生児を保護する目的で妊婦への接種も認められた。