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東京五輪は始まる前から失敗していた
組織がこうなってしまっては、もう誰にも修正できない。その場を取り繕えば、どんな嘘をついてもいいのだ。まず選手村から毎日感染者を出している時点で「安心・安全な五輪」という前提は崩れている。オリンピック招致の際、「理想的な気候」とされた真夏の東京で、ロシアの選手が熱中症になった。世界一コストがかからないはずの五輪は、ぶっちぎりで世界一コストがかかった五輪となった。明らかな嘘が許されているという異常な事態だが、そのツケを払うのは日本の市民なのだ。
開会式当日、ブルーインパルスが東京の空に五輪マークを描こうとした。だが、気候や天候の影響もあって失敗に終わった。しかし、報道ではそれがあたかもそれが成功したかのように扱われている。写真でも、五輪マークの状態ではなく、真っ直ぐ飛ぶブルーインパルスや上空を眺める観客の人々(密!)が使われており、なるほどこれがプロパガンダの手法かと思った。まったく東京オリンピックを象徴している一幕であった。
スキャンダルは終わらない
いじめ、差別、歴史認識などの理由により、開会式の辞任ラッシュは起こった。にもかかわらず、全ての問題が片付いたわけではない。開会式で使われたゲームミュージック。その一つに『ドラゴンクエスト』の楽曲があったが、作曲者すぎやまこういちは、右派人脈に連なる人物として、様々な差別や歴史修正主義に関わっている。具体的には、杉田水脈のLGBT差別発言を支持し、日本軍「慰安婦」問題を否認するなどしている。
小山田圭吾、のぶみ、小林賢太郎を退かせるなら、すぎやまこういちの楽曲を用いることもありえない。またこれとは別件で、アフリカ系ミュージシャンをアフリカ系だという理由で拒んだという告発も登場している。こうした問題はこれまでと同様に世界に知られるべきだ。そして、大会関係者にはこれまでの問題全ての責任を、しっかり取ってもらわなければならない。
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